つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

続・消費税に義捐金上乗せを

 法的に可能かどうかは分かりませんが、災害復興のための義捐金を消費税に数パーセント上乗せした形で徴収したらどうかと、小生は、前のブログで書きました。自民党谷垣禎一総裁も震災発生直後、菅首相と会談した際、真っ先に増税案を提唱したので、「さすが責任ある政党の在り方」と頼もしく感じた次第です。
 しかし総裁は、最近出演したテレビ番組で、「最初に出すのが増税というのは…」と軌道修正してしまいました。だれにどう吹き込まれたのかは分かりませんが、財政相を経験して現在の日本国の財政状況を熟知している同氏が、世間を気にして心変わりするのは残念でなりません。ただ、「建設国債、特例公債(赤字国債)を全部考えても足りないので、何らかの国民負担をお願いする局面が出てくる」と述べ、増税案を100%引っ込めたわけではなかったのがせめてもの慰めです。
 先週末、小生が30年勤めていた通信社の同期入社組の集まりがあり、ここに隣の政治部で記者をしていた五十嵐文彦君も参加していました。彼は現在財務省副大臣という要職にある民主党衆院議員ですが、忙中閑ありの様子で駆けつけてくれました。民主党内でも税制のエキスパートということなので、これ幸いとばかり、小生は持論である消費税の義捐金上乗せ論を諄々と説いておきました。
 それに対し、彼は「ウンウン」とうなづいていましたが、具体的にこの案の実現性については触れてくれませんでした。ただ、財務省内でもさまざまな臨時課税を考えているらしく、とりあえず、焦点になっていた法人税の減税は当面据え置くとのこと。その他の構想も聞きましたが、ここではさし障りがあるので、書きません。
 世間では、増税すると景気が悪くなる、こんな未曾有の災害の時に増税してどうするという議論が幅を利かせています。ですが、今、国民一人ひとりに負担は当然という災害支援の機運があるほか、復興の公共事業が増えることもあり、それほど景気論には結びつかないと思います。
 下の写真は、同期会のあと、五十嵐君行きつけの銀座のバーで一杯。