つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

今がチャンス、粛々と消費税上げを

 安倍晋三首相は消費税について、きょうついに最終的決断をしたようです。つまり来年2014年4月に8%に引き上げるという決定。小生は前のブログで、有識者を呼び意見を聞く消費税公聴会は世論作りのための儀式だと喝破しましたが、まさにその通りになりました。安倍首相は早くからそう決めていたのです。
 増税が実現することに、年金暮らしである一般庶民の小生が喜ぶのもへんですが、でもこれで日本国の行く末は安泰になりました。国債金利が暴騰することはありません。国家のリライヤビリティーが疑われることもなくなりました。それはめでたいことです。
 安倍首相は本当に運の強い人です。2020年の東京オリンピック開催決定で景気が追い風になりつつあるし、輸入コストインフレもまだ十分庶民サイドまで行き届かず、この点での激しい反発はありません。いかに浜田なり、本田なりの内閣参与が反対しようが、来年4月消費税アップの世論形成はできているのではないかと思います。
 各種経済指標も悪くないです。まあ、これも財務省が意図的に作ることも不可能ではないですが、でも中国などと違って極端なこともできず、ある程度信じていい数字。そういう経済指標が堅調であるなら、増税の環境は整ったので、粛々と8%上げを実施すべきです。
 でも、小生的にはちょっと異論があるのは、増税に合わせた景気刺激策。増税による景気の失速を避けるため、5兆円規模の経済対策を実施するそうですが、その中身が問題。低所得者には現金で補てんするとか。これは、今でも生活保護世帯に高額現金支給し、それが批判の対象になっていることからすると、絶対避けたい選択です。だれがこんな政策を推奨しているのでしょうか。
 むしろ、民間活力をアップするために、法人減税、法人所得税減税が必要です。共産党でもあるまいし、法人向け増税してもいいことありません。企業はタックスヘーブンに逃げ、限りなく景気に冷や水を投げかけるだけです。その点、消費税上げに伴うアベノミクス経済対策では、法人減税をうたっているそうですので、安心しています。
 安倍首相は長期政権になりそうですね。日本にとっては、国のトップがころころ変わるより、安定政権の方がいいに決まっています。安倍さん、どうか今後続く任期中にどうか景気回復だけでなく、日本が政治的にもふつうの国になるよう制度設計してください。
 下の写真は、筑波山の登山道にある奇岩。今にも落ちそうだけど、落ちない。