つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

議員定数削減、やりにくのは分かるけど

 確か、野田首相は就任時の記者会見で、国会議員定数の削減を強く主張していました。今、国家公務員定数の削減や給与の減額をもたらす法案が検討されていると聞きますが、もしそうだとしたら、当然議員定数の削減もセットになるべきでしょう。正直なところ、公務員は手足となって働いてくれる可能性はありますが、議員は一定の利益を代表して主張するだけで、少なくとも手足となって働いてくれる可能性も少なく、ある意味、多くの数を必要とするとは思われないからです。
 今、衆議院は480人、参議院242人、なんと国会議員の定数は合わせて722人です。日本の参議院に当たるアメリカの上院は各州2人で計100人しかいません。チェック機関である参院衆院の半分もいるのは多すぎでしょう。もちろん、衆院も300人程度でいいと思います。今、小選挙区で300議席、並立比例区で180議席ですが、これをもっと広い地域の一人選挙区を200議席とし、比例代表は100人程度でいいのでは。しかも比例代表は選挙区との並立制にせず、併願できない併用制にしては。
 といいますのは、小泉旋風のときの自民党、先の政権交代実現のときの民主党でもそうですが、小選挙区でどちらかの政党がほとんど圧勝してしまうと、その政党の比例区は、小選挙区並立出願候補者のあとに無理に名を連ねたいわゆる穴埋め的な人間まで当選してしまいます。その昔は「料亭に行きたい」と名文句をはいた杉村大蔵のような、民主党時代の今は、小沢氏に迎合して菅直人首班に叛旗を翻し、民主の国会会派から離脱しようとしたわけ分からない連中などのような。
 こうした連中は、たぶん、選挙区を持たないので、次回に備える必要はない。結局、政治活動もほとんどないでしょうから、すべての歳費は自分のポケットマネー、財産形成になるだけで、その気になれば、実においしい4年間です。そんな奴にまで、一人当たり秘書給与まで含めて年間1億2000万円という巨額の歳費、経費を払う必要があるものでしょうか。
 衆院議員定数を480人を300人にすれば、単純に216億円の国費が浮くのです。さらに参院を100人にすれば、170億円以上の削減、その他国会運営上の諸経費を差し引けば、500億円程度の金は簡単にねん出できるはずです。しかし、議員定数の削減は、多くの議員が口では言うけど、だれも猫に鈴をつけようとしない。結局、自らの身分にかかわること、特により厳しい状況を出現させるような状況変化には気乗りしないのでしょう。でもいつかやらないと最後は選挙民に背を向けられます。みんなの党のような政党に人気が集まってしまうでしょうね。
 下の写真は黒竜江省のロシア国境の都市、黒河の中央駅待合室の風景。結構ロシア人が多いのですが、この理由は、ロシア人は対岸の町から、黒河だけでなく広い地域でノービザ入国できるからのようです。