つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

TPP加盟、前向きに考えては

 千葉商科大学の国際関係論の講義で、学生たちにTPP加盟に賛成か反対か、さらにはその論拠についてレポートを書かせました。また、早大で受け持つ中国語授業の学生にも、直接授業内容とは関係ないことなのですが、TPPの賛否を聞きました。小生は、てっきりTPP加盟賛成の方が多いと思っていましたが、案に相違して賛否は半々という結果が出ました。
 小生はTPPに強い主張を持っているわけではありません。ですが、世界のトレンド、あるいは合理性から言えば、国際分業化は進められるべきで、いろいろな懸念、問題があってもこの流れは変えられないし、日本も受け入れざるを得ないのではないかと薄々考えていました。多くの学生もこう考えているだろうと愚推していたのですが、意外にも学生諸君の中で、かなり拒否反応があったことに驚いています。
 小生は、TPPの前提としてグローバリゼイションについて話しました。その中で、「グローバリゼイションとはモノに限らず、人間の移動も自由になることで、世界のすべての人が競争相手になるということでもある。例えば、就職活動でも、日本の企業が優秀な人であれば国籍に関係なく採用し始めているように、競争相手は日本人同士だけでなく、世界の人間を相手にしなければならないことなのだ」などと若干過激に説明。こうしたことが、あるいは先入観となって反対論が増えたのかも知れません。
 国会議員の中でも結構反対勢力は強いですね。TPP加盟反対の理由としては、①一次産品生産者の支援を受けており、彼らの声を代弁している、②国家は一定の食糧を確保すべきだという食糧安全保障の面を考慮している−のほかに、TPPがアメリカ主導であることから、これ以上、彼らの都合、利益誘導に加担したくない、彼らの言うことばかり聞いていられないという反米的な考えを持つ人もいるようです。
 TPPがアメリカの国益に沿うという見方は否定できないと思います。ですが、日本にとっても、特に長い目で見れば決してマイナスにはならないはずです。農作物の自由化も、かつてやれオレンジだ、さくらんぼだ、米だと輸入の影響が指摘されましたが、結局、省みれば、ほとんど影響は受けず、却ってこれらの農作物の国際競争力が再認識されただけでした。というわけで、小生はTPPは前向きに考えてもいいかなという意見に傾いています。
 下の写真は、南寧市で挙行された花魁・着物ショーの衣装をした小生と専門学校の学生モデル。恥ずかしながら、小生もショー出演者の一員となり、女性と腕を組んで舞台に登場しました。オー恥ずかしい。