つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

民進党は55年体制時の社会党か

 今日、小生が関係する団体の同じ理事仲間と話す機会がありました。いつも温厚な彼が怒って言うには「民進党は反対するばかりで本当に情けない。反対するだけなら幼稚園児でもできる。政党が政党たるゆえんは対案を出すことでしょう。どちらの案がいいかを選んでもらうことでしょう」。まったく同じ意見なので、溜飲が下がりました。
 TPP承認法案をめぐって、またまた反対の意思表示です。民主党はかつてグローバリゼイションに反対どころか大いに賛成の風でした。それが、いつの間にかの大逆転です。自民党が持ち出すものはことごとく反対する、反対することで自らのレーゾンデートルを確立するということのようで、55年体制時の日本社会党を彷彿とさせます。
 まあ、人にしろ、団体にしろ、ある事情で賛成から反対の立場に回ることはないわけではありません。100%引き下がって、それはそれでいいのかも知れません。でも、今の民進党は明確な論理があって反対しているようには見受けられない。米国国内では大統領候補も反対しているのに何だというようなおよそ納得できないようなロジックです。
 反対するなら国会でTPPのおかしな点を徹底的に追及してほしいのですが、それはできない。やっていることと言ったら、山本有二農相発言を批判するつまらない揚げ足取り。農相辞任が審議入りの条件などと言っています。本格的な議論ができないから、そんなことでしか自民党をやり込めることができないのでしょう。
 かつての万年野党社会党がやったようなこんな手法はもうよした方がいい。国民はしっかり見ていますよ。反対なら正々堂々と対案を出し、自らの「正論」を展開してほしい。それが責任政党のやるべきことです。農相辞任要求などで今国会が空転させるようだったら、自民党の思うツボ。つまり、最後に農相の首さえ差し出せば、法案は通るということになってしまうのですから。
 農相の首など取ったからといって、自民党は痛くもかゆくもない。党内には閣僚待機組がいっぱいいるのですから、閣僚はいつでも代わり得る。世間はむしろ、そんなことで国会の本格審議をしようとしない野党に対し愛想を尽かすだけです。55年体制への回帰には、国民はもううんざり。民進党は二度と政権が取ることはないと思えるのがせめてもの慰めですが、、。

 上の写真は、銀座のバーの一隅で即席寄席を行う立川流一門の落語家。このバーでは、日替わりで落語あり、歌あり、そしてベリーダンスありといろいろな趣向が設けられています。先般、久しぶりにここを訪れました。