つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

亀井新党構想に異議あり

 石原都知事を中心とした新党が構想されているそうです。それも、自民党から離れた「立ち上がれ日本」や「国民新党」などの少数政党が再結集し、橋下徹大阪市長の「大阪維新の会」や愛知県の大村知事などの動きと結びつけるというものです。この”大合併”を画策しているのが国民新党亀井静香代表のようですが、本当にお笑いぐさです。いったい彼は何をやりたいのか、何を目指した大合併なのか、傍から見ているとまったく意味が分かりません。
 かりにも新党を作るとなれば、その目指すべき基本思想が必要であり、加盟者はその思想がおおよそ合致していなければ意味がないと思うのです。ですが、マスコミ報道を見ている限り、亀井代表は郵政改革や公務員改革に反対を叫び、明らかにビッグガバメント志向です。その上、消費税導入にも反対を表明しており、「福祉はやれ、消費税には反対」という無内容左翼と一緒で、およそ天下国家を背負ってきた高級官僚出身にあらざる無責任な言動を弄しています。
 一方、石原都知事や橋下市長は消費税導入に賛成していますし、郵政改革にも賛成のように見受けられます。特に、議員定数の削減や公務員給与の削減など公費の負担軽減への関心が高いようで、つまり、どちらかと言えば、スモールガバメント志向にあると思います。今、国の政策の対立軸は、ガバメントがビッグかスモールかというところにあるわけで、その政治的ベクトルが正反対である政党、政治家同士が一緒になっても有益ではないでしょう。
 石原都知事は、亀井氏の新党構想を「不満分子が集まるだけの…」と評していますが、確かに亀井新党は今の民主、自民の2極体制に風穴を開けられるならば、どんな人が集まってもいいという見さかいのない感じがします。まあ、皮肉な言い方をすれば、政治家は絶えず注目されていなければならないという一心からの悪あがきでしょう。なにかと政局にしようと怪しげな風を吹かせて、マスコミの関心を誘うあの小沢一郎氏と同じやり口です。
 今、国民が求めているのは、少なくとも大阪の先の選挙で選挙民が意思表示したようにスモールガバメント志向なのです。ですから、石原、橋下両氏が亀井一派と同調することになれば、確実に彼らの信は失われるし、成功はないでしょう。石原氏が義理あって亀井氏を切れないとしたら、橋下「維新の会」は今度は石原氏に同調しないと思います。亀井氏はもう政治的賞味期限が切れた人なのだから、小沢氏と同じく粛々と表舞台から消えていくべきでしょう。
 下の写真は、渋谷にある有名なふぐ屋のふぐ刺し。畏友のY氏にご馳走になりました。ふぐとひれ酒とのマッチングは最高、日本人に生まれてよかったと実感します。