つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「お笑い北朝鮮」を地でいく顛末

 本当に北朝鮮のやることは、面白い。さんざん周辺国や米国などを脅したうえ、マスコミを世界中から引っ張りこみ、にぎにぎしく見せたあの人工衛星ロケットとやらが、発射後わずか数分で灰燼に帰したという。全世界の目の前でぶざまな姿を晒したわけです。テリー伊藤がかつて「お笑い北朝鮮」という皮肉っぽい書名で北朝鮮の行動とその実態を揶揄していましたが、まさに今回の一件はそれを地で行くような話でしたね。
 小生には分かりませんが、マスコミに公開されたあの映像を見る限り、ロケット周辺や管制センターと称するところで働く職員たちに仕事の目的意識や緊張感が見られないと専門家が指摘していました。小生の印象でも、ロケット自体非常にちゃっちい感じがするし、職員たちは、世界のマスコミ取材のために演出しようと集められたエキストラのようでもありました。
 もしロケットが本当に成功、機能していたら、米国は驚異に感じたことでしょう。なぜなら、衛星ロケットと大陸間弾道弾はまったく同じ構造であり、要は弾頭に衛星を載せるか、爆弾を載せるかの違いでしかありません。衛星ロケットの実験に成功するということは、すなわち射程6000キロ以上の大陸間弾道弾を保有したことに等しい。北朝鮮は原爆をすでに開発したと宣言しているのですから、ロケットの弾頭に原爆を載せ、米国に打つことも可能になるのです。
 でも、今回の失敗から北朝鮮の運搬手段はまだ十分ではないということで、米国は一安心です。逆に、北朝鮮国内はたいへんな騒ぎになるでしょう。そもそもこのロケット発射は金日成主席生誕100周年の記念すべき「祝砲」にするつまりだったようですから、このイベントにミソを付けるような失敗は職務担当者の大いなる責任問題に発展する可能性がありますし、あるいは、これを契機に権力闘争が勃発、あるいは金王朝自体に亀裂が入るかも知れません。
下の写真は、京都の北野天満宮近くにある宮本武蔵と吉岡一門決闘の地。武蔵はこの木の上に潜んで相手の油断を誘ったといわれています。