つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

今年の暑さは火力発電のせい?

 おととし2010年の夏も暑かったけど、今年の夏もやけに暑いですね。8月に猛暑続きならまだ分かるのですが、きょう9月13日、すでに中秋節を迎える9月の中旬に入っているというのに、連日30数度の猛暑って、過去になかったのでは。これも異常気象なのか、それとも地球温暖化が一段と進んだためか。
 原子力発電は現在、関西電力大飯原発以外は運転していません。まあ、あれだけの事故があったのだから、少しくらい頭を冷やす意味で原発運転停止の措置は必要だったのかも知れません。しかし、電力の絶対量は必要であり、クーラーがんがん回しの今年の夏なら、本来電力不足があって然るべきなのに、電力不足の掛け声も、節電の声も聞かれませんでした。
 これはひとえに従来型の火力発電所に頼っているからでしょう。原発の普及によってしばらく休止していた火力発電まで再稼動したので、今夏、極端な電力不足がなかったのです。東電にしても、電力料金を値上げしておいて、節電しろとはなかなか言いにくい事情があったでしょうから、なんとしても原発での不足分を火力で最大限賄っているのでしょう。
 でも、よくよく考えれば、われわれは今、火力発電で満たされていることをあまり論ぜず、この火力発電に関わる二次的な公害については何も言わなくなりました。すなわち、火力発電は化石燃料を使っているわけですから、当然二酸化炭素地球温暖化ガスを発生させます。2、3年前までは、世界中でこの温室効果ガスが諸悪の根源のように言われ、この効果ガスを減らすために、1990年比の排出削減率を各国に義務付けるなど世界的に措置が講じられてきました。日本も鳩山首相時代、90年比で25%削減するのだなどと大言壮語していましたが、このことは、今はまったく表に出ず、すっかり忘れ去られてしまったようです。
 原子力原子力で危ないしろものですが、温室効果ガスも地球温暖化を促進させ、危険なものです。ひょっとすると、今夏のこの異常な暑さの継続も、火力発電による温室効果ガス大量排出が原因かも知れません。テレビなどのコメンテーターの話を聞いても「原子力は悪」と言うだけで、これまでさんざん言ってきた温室効果ガスについては知らんふりして口をつぐんでいます。まあ、文明を享受するということは、自然の何かを破壊し、人間にとって大事な何かを犠牲にすることなのかも知れませんが、、。
 原発反対とだけ言うなら簡単です。しかし、問題はそれだけではないでしょう。原発化石燃料の火力もやめるなら、それは文明を逆行させるしかない。目先の議論でなく、そういうもっと大局的な視点から意見を言ったり、論議してもらいたいですね。短視眼的な意見はもういいです。
 下の写真は、中国安徽省績渓県の観光地で見かけた少女。なんと米国国旗をデザインした服に驚かされました。もし、これが日章旗なら大問題になっているでしょう。米国からよくて日の丸は駄目というのもよく分からない国です。