つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

資産家夫婦殺害には裏がありそうだ

 スイスでファンドマネージャ―などをしていて、昨年、一時帰国中に行方不明になっていた日本人資産家夫婦が、実は、埼玉県久喜市の新興住宅地に埋められていたという事件が話題になっています。すでに犯人一味が逮捕されており、どうも彼らの供述によれば、殺害の動機は、ファンドマネージャーの霜見誠さんに大金を投資委託したものの損をさせられ、恨みを抱いたからということらしいです。でも、よくよく事件を眺めると、計画性を持っているようにも見えるものの、その実、事後の対応がずさんだし、第一、恨みだけで殺す必要があったのかという疑問も湧き、分からないことが多すぎます。
 主犯の男は、かなり前に久喜市に住宅地を購入したようです。これはつまり、最初から夫婦を殺すことを前提し、死体の埋める場所を事前に確保したということです。そして、どうやら芸能人のパーティーが日光であると告げ、このパーティーに招待するという形で夫婦を誘い、途中で殺害したもようです。かなり、計画的であり、単なる恨みにしては念が入りすぎています。
 本来、主犯の男が金銭的に損をさせられた恨みを晴らすのであるならば、殺す必要はなく、霜見さんから一定額の資金を戻させる工作をすればいいだけの話です。彼は大金持ちであるのですから、それは十分に可能です。奥方か愛犬を”人質”に取って金を出させるとか、スイスの霜見さんの自宅に入り込んで脅し、預金を自分の方に移し替えるとか、金だけの話ならいろいろ方法があったと思います。普通、金の卵を欲しがっている人が、金の卵を産むニワトリをすぐに殺してしまうとは想像できません。
 犯人一味は、金銭的な見返りとして、霜見さんから奪った銀行カードでわずか300万円分の新幹線チケットを購入しようとしただけというのもちょっと解せません。それも、購入先で本人でないことがばれそうになったため慌てて逃亡、未遂に終わっています。ですから、損金を戻すという気持ちはなく、ハナから殺害が目的だったのでしょう。
 夫婦を埋めようとして久喜市の土地をあらかじめ購入し、その周囲を金塀で囲い、ユンボまで使って2メートルの深い穴を掘るという徹底した準備をしたことは、殺害の計画性を裏付けています。でも、それにしては完全犯罪を図るという感じには見えませんね。彼らが霜見さん夫婦に接近したことは早い段階から警察にバレバレで、警察は昨年段階ですでに犯人を特定し、周辺の捜査を進めていたほどですから。
 と見てくると、この事件には何かもっと大きな裏があるように思えてなりません。つまり大胆に推理すれば、実行グループの連中は単なるプペットの道化役者であって、実は、この事件を組み立てたのは、ファンドマネージ、投資取引関係で霜見さんと大きな関係があり、彼との関係が公になると困ってしまうような人か組織ではないでしょうか。
 下の写真は、バンコク市内の中華街にある寺廟。