つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

党首討論の野党は金太郎飴だ

 日曜日朝のテレビは、参院選のさなかなので、党首討論会をやっていました。まあ、それぞれの党首が話す内容は予測できるので、特段見る気もありませんでしたが、なんとなくだらだらと見ていると、野党の中では、維新の会共同代表の橋下徹大阪市長の話が際立っていました。あとは、ほとんどどこを切っても同じ金太郎飴で、説得力に欠ける中身のないものでした。
 橋下氏は、アベノミクスの3つの柱のうち「成長戦略」が最も大事であるとし、これが成就できないと、財政出動や金融政策だけではしょせんバブルで終わると指摘していました。その通りでしょうね。そして、既成左翼政党が無内容に、「労働者の賃金を上げることが景気回復」と言ったのに対し、成長戦略による国家としての成長率がアップしない限り労働者の賃金上げはないことも強調していました。これも正論ですね。
 それにしても、規制左翼政党はなんであんなに無責任なんでしょうか。「消費税は上げるな、福祉は削るな」のオンパレードです。プライマリーバランスも取れない当世の日本国の財政からすれば、彼らの言は大いなる矛盾をきたしますが、その矛盾指摘への反論として彼らが用意しているのは「金持ち、大企業から税金をとればいい」というものです。これも社共両党首が異口同音でした。皮肉を言わせていただければ、同じ主張をするなら別の政党でいることもないと思いますが、、。
 このブログで何度も書いているように、自由主義国の金持ちも大企業も税金が高くなれば、タックスヘーブンの国に逃げます。その傾向は、最近のオランド社会党政権下のフランスを見れば分かることです。企業を悪者にする論はもう説得力がないので止めてもらいたい。また、大企業と中小企業を区別するのも止めてもらいたい。大中小にかかわらず、企業がいなくなれば、労働者は存在できず、したがって豊かになることもありえません。その点、橋下代表は逆に、法人税の低減化を主張してました。立派です。
 ところで、既成左翼政党の言でかつてと違う点も少し見られます。それは、1990年代までは歳出削減の項目の最初に軍事費の削減を挙げていましたが、最近は「安全保障費を削減して福祉予算に回せ」と露骨には言わなくなりました。これは、昨今の中国の尖閣諸島へのちょっかいもあって侵略脅威を意識しているためでしょうか、それとも北朝鮮の核、ミサイル脅威を感じているためでしょうか。
 まあ、かつてのようにノー天気に「水と安全はタダ」と思う雰囲気がなくなっただけでも、いささかの進歩でしょうか。
 下の写真は、先週土曜日開かれたあるセミナー会場で、隣りに座った奥野誠亮法務大臣とのツーショット。奥野先生は今年100歳とのこと。この御歳で毎月セミナーに出席されるバイタリティーには驚かされます。