つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

首相の靖国参拝、今は納得できる

 首相が靖国神社を参拝すべきかについてどういう意見をお持ちかと問われても、小生には確たる返答ができませんでした。祖国のために戦って死んだ人を祀ってあるところに天皇や首相が行くのは当然であるとも考えますし、ただその一方で、首相参拝がそれほど他国との関係に悪影響を与えるものであるなら、あえてする必要もなかろうという気持ちもありました。
 でも、小生自身は折に触れ、靖国神社を参拝しています。今年は8月15日に行きました。それは、父親の末弟がフィリピン・ルソン島で戦死しているからです。戦後生まれの小生としては一度も会ったことはない叔父ですが、いろいろ話を聞いているととても同情してしまいます。
 叔父にはすでに婚約者がいました。その彼女と泣く泣く最後の別れをして出征したことを小生は父や母から聞いています。その女性は戦後、何度も何度も、叔父の生死の便りが戦地から届いていないかと我が家(わが父は長男で、祖父母と暮らしていた)に来たそうです。
 おじが死んだとされるフィリピン現地を訪れたことがある父の話では、叔父は多分、戦闘死ではなく、ルソン島を逃げ回っているうちに山中で餓死したのではないかということです。もちろん、遺骨も遺髪も返ってきません。実は生死は定かではなく、戦後ずっと返ってこなかったので、多分死亡したのだろうということです。
 婚約者を残して無念に死んでいった叔父を思うとやはり肉親として悲しみ、あまりあるものがあります。そんな叔父が祀られているところなので参拝は当然で、不肖なおいの参拝であっても叔父は喜んでくれるだろうと思ったのです。首相の参拝も一般的に見れば、至極当然のことです。ですが、これまでは周辺国が不快に思うなら止めても致し方ないとも思っていました。
 ところが、最近の中国、韓国のやり方を見ていると、ちょっと考え方が変わってきました。中国は我が国の領土である尖閣諸島を自分の領土だと一方的に宣言して、領海、接続海域に毎日のように公船を侵入させています。それどころか、防空識別圏なるものを作ってさらに緊張をあおり、こちらと戦争する構えすら見せています。一方、韓国も事大主義よろしく今や中国にすり寄って日本を軽視し、つまらない批判を繰り返し、首脳会談にも応じません。
 そんな仕打ちを受けて、いまさら相手を考慮する必要があるのかというのが、今の小生の率直な気持ちです。こちらが配慮しても、相手は歯牙にもかけない、ますます増長し、不快感を引き起こすことばかりするのであれば、こちらも然るべく対応するしかないと思うのです。
 小生は今、安倍首相が靖国に行かれるのをまた素直に賛成できます。恐らく、小生の考え方は国民の大多数と同じであると思います。国際政治で、相手に過度に気を遣い、譲歩することが必ずしもいい結果を生まないことは、ミュンヘン会談などさまざまな歴史が証明しています。
 下の写真は、我が家の愛犬マオ。