つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

東急池上線の風情はいい

 ちょっとマイナーな話で恐縮ですが、昨年12月に大田区である会合があって、その集合場所が都営地下鉄西馬込駅でした。都営線の終着駅であることは以前から知っていましたが、これまで行ったことがありません。果たして、横浜方面からどう行けばいいのやらと調べたところ、結論から先に言えば、どの線の駅からも遠く、横浜方面から行くには実に不便であることが分かりました。
 そこで、仕方がないので、わざわざ都心に用事を作り、横浜から都心で都営浅草線に乗り換えて西馬込駅に向かいました。でも素朴に感じたことですが、もしどこでもいい横浜方面の別の線とつながっていたら、浅草線はどんなに便利になるだろう。恐らく多くの人がそう思っているはずです。
 そこで、地図を見て改めて西馬込駅の位置を確認したところ、第二京浜道路の下を通っている地下鉄なんですね。このまま第二京浜を行けば、JR南武線尻手駅に接続しますが、乗り換えを考えると、尻手駅接続では不十分です。せめてJR横須賀線新川崎駅までつないでくれたらありがたいのですが、いずれにしても都営線ですから、東京都内以外で工事できないのでしょうし、川崎市まで線を延ばすことは無理でしょう。
 都内の駅との接続という観点に立つと、便利さから言ってJR蒲田駅につなげていただければ素晴らしいのですが、すでに多摩川線、池上線と東急の支線が2本、この駅を終着駅にしているので無理でしょう。西馬込駅から一番近いのは池上線の池上駅で、せめてこの駅まで乗り入れてくれれば、横浜方面の人は蒲田駅−池上線−池上駅を使って浅草線に入っていけます。
 最初に挙げた西馬込近くの会合は結局、同じ駅で解散となりました。小生は、五反田経由という遠回りで帰るのは嫌だったので、バスで帰ろうとしましたが、なかなか来ません。そこで第二京浜を川崎方向に向かって歩き始めました。いずれどこかの私鉄線路にぶつかるだろう、ぶつからなければ蒲田駅まで歩いてもいいと思っていましたが、30分くらい歩いたところに線路があって、近くに駅も見つかりました。
 その駅が池上駅。あとで地図を確認したところ、西馬込駅からそれほど距離はありませんね。池上本門寺を挟んで南北にある駅です。でも、初めてのところだったので、相当歩いた感じがしました。それはともかく、この駅から蒲田駅まで池上線に乗りましたが、小生、この線に乗るのは実はこれが初めてなんです。
 ああ、これが1970年代、西嶋三恵子の歌で有名になった池上線かと思っていたところ、知らず知らずに「池上線に揺られながら…」というあのサビの部分のメロディーが頭に去来し、口ずさんでしまいました。確かに、歌詞通り車両(3両)が少なく、都内の線なのになにか田舎くさい、わびしい電車で、その分、ロマンチックな情景を呼びやすい風情もありました。機会があったら、また乗ってみたい電車です。
 下の写真は、先日の横浜港クルーズの最中、船長でもあり、この船のオーナーでもある岩崎賀都彰氏がテノール独唱したときのワンショット。岩崎氏は宇宙細密画で有名な画家。「将来、画家になるか、声楽家になるか迷った」とご本人が語るほど歌がうまく、イタリア民謡の「帰れソレントへ」などを歌っていました。