つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

水泳選手のカメラ盗み、常識的には解せない

 昨年秋、韓国仁川のアジア大会で、水泳日本代表の富田尚弥選手が競技会場で韓国人ジャーナリストのカメラを盗んだという事件がありました。現物が彼のバッグに入っていたことは事実だし、会場内の監視カメラでそれを裏付ける映像があるということで、本来なら疑いないところです。ですが、本人が否定しているし、客観的に見れば、どう考えてもあり得ない情況なので、理解に苦しむところです。
 小生が疑問に思う第一は、富田氏は日本代表の選手であり、これから大事な試合が待っているという時に、一般的に考えて犯罪を働く心境になれるのか、しかも自分が青春、生活、いや人生のすべてをかけて泳ぐ神聖なプールの近くを犯罪現場にすることができるのかという点。そう考えると、ちょっとありえない感じがします。
 素朴な疑問の第二は、カメラなどは決して高価(おそらく新品でも15万−20万円程度)なものでなく、別に盗まなくとも日本代表選手たる彼の立場からすれば、簡単に手に入るものでしょう。そのリスクたるや、盗むもの自体の価値に比べてはるかに高いものです。常識的に考えれば、そんなリスクを冒すはずがありません。
 さらに、富田選手はカメラそのものに興味がないということです。カメラが好きかどうかは彼の生活環境を見、友人の話を聞けば、すぐに分かることです。カメラに興味がなくとも、それを質屋に入れるなどして現金を手に入れることができますが、おそらくプロのカメラマンが使い込んだカメラなど質屋に持ち込んだところで二束三文だと思います。彼が言うように盗む目的が分からないのです。
 では、100%彼の言うことを前提にして、だれかが濡れ衣を着せるため、彼のカバンに入れたとします。その目的はなんなんだろう。その真犯人がもし韓国人だとしたら、日本の信用や評価を落としたいという、かの国国民独特の感情が背景にあるのでしょうか。もしそういうことだったら、あまりにもさもしい国民と言わざるを得ません。
 それにしても解せないのは、事件発生後に日本水泳連盟が問題のビデオ映像を見せられ、すぐに富田氏の犯罪と認知してしまったこと。テレビ報道によれば、その映像はあまり鮮明でないと言います。ですから、連盟は本来、あくまで日本選手を信じ、最初は否定すべきだったのではないでしょうか。管轄団体が慎重に選択し、派遣した選手の身持ちを信じられなくてどうするのですか。
 とは言っても、あくまで真偽は不明。富田選手が嘘を言っている可能性もまた否定できません。日本人、しかも代表的な日本人の名誉がかかっているだけに、裁判に注目したいと思います。

 上の写真は、香港の繁華街チムサーチョイで見たキャラクター人形。