つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

言論の自由侵すのは天に唾する行為

 自民党の若手議員が集まった非公式の勉強会でマスコミ批判が出、反自民党の世論づくりをしているマスコミにはさまざまな圧力をかけなければならないとの意見が出たようです。その圧力の中に、商業ジャーナリズムは経営の基盤である広告収入が大事だから、経団連などを通じて企業側に反自民のマスコミには広告を出すなと話してみてはどうかという論も出たと言います。
 このニュースを聞いて、小生もジャーナリズム出身ですから、率直な感想として、たいへん失望しました。自民党議員もついに中国共産党の真似を考え出したか、独裁国の翼賛政治家になり下がったかという印象です。中国国内のマスコミは党中央宣伝部の完全支配下にあり、どの記事も検閲なしには掲載されませんから、マスコミに対する広告収入抑制などの間接圧力工作は必要ありません。
 今、問題になっているのは一国二制度下にある香港のマスコミです。ここでは、リンゴ日報のようにいまだ反共産党の新聞がありますから、党中央はこうした新聞の経営体質を弱めるため、香港の企業に手を回し、からめ手からの広告出稿圧力をかけています。リンゴ日報はその間接圧力のボデーブローで経営を悪化させ、一時台湾に拠点を移したこともありました。でも、捨てる神あれば拾う神もありで、今ではリンゴ日報は再び香港に拠点を戻しましたが、、。
 昔から「私は君の意見には反対だが、君が自らの意見を言う場を私は100%守りたい」という言葉があります。言論の自由(マスコミ的に言えば報道の自由表現の自由)は民主主義の基本であり、これを侵すことは民主主義国家の政治家として天に唾する行為です。嫌なことがあると、さまざまな手を使っていじめ抜くようなことがあったら、これは人間としてもっとも恥ずべき行為。独裁国でもあるまいし、からめ手からメディアに圧力をかけるとは言語道断の振る舞いです。
 小生自身も、沖縄の主要紙2紙の社論には与しません。いつも、一方的な見方ばかりで、物事を俯瞰的に見ていないメディアだと感じておりましたが、だからと言ってつぶしていいとは思いません。もし、彼らの論に与せないのなら、沖縄で親自民党の別のメディアを使って、あるいは作って対抗し、多数派工作をしたらいいと思います。自民党青年局は中国共産党宣伝部のような監視、検閲、抑制機関になってはなりません。正々堂々と別のメディアで反論を掲げたらいいと思います。

 上の写真は、伊勢佐木町モールのドン・キホーテ店前にある水槽の熱帯魚。