つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

今年の大河視聴率低迷の原因は?

 大河ドラマの「花燃ゆ」が相変わらず視聴率低迷を続けているとのことで、あの風変わりなNHK会長も切歯扼腕しているようです。きょうの産経新聞で、ある女性評論家が低迷の理由を分析していました。彼女の論は、史実と大きく離れることができない話であれば、ストーリーの展開そのものに対する期待感が薄れる、そんなものを1年間通して見るのは冗漫すぎるという趣旨です。
 確かに、そういう側面はありますね。長州藩というのは、薩摩藩土佐藩以上に幕末のメインストリームであり、安政の大獄吉田松陰の死、8・18政変と七卿の都落ち池田屋事件、今後の大河ドラマでも出てくるであろう禁門の変と第一次長州征伐、責任を取っての周防政之助の切腹…などは歴史ファンならほとんど知っている流れ。ストーリーは予測でき、別段、毎回見なくてもという人が出てきても不思議ではありません。
 大河ドラマで、その知り得る歴史の流れに味わいを付けているのが、側面の人の動きや視点だと思います。今回の演出は、吉田松陰の妹、久坂玄瑞の妻の視点という形になっていますが、彼女を取り巻く杉家の動きも、久坂文の行動にも面白みが感じられません。もちろん、演出の問題もあるのかもしれませんが、こう言っては失礼ながら、主役の井上真央の演技が下手なことが原因の一つでしょう。
 彼女の顔の表情がワンパターンで、どうも学芸会の域を出ません。昨年、黒田官兵衛を演じた岡田准一と比べると月とすっぽん。同じ女性の主役でも、「八重の桜」の主役を張った綾瀬はるかや、ずっと前、薩摩藩出身でその後に将軍の妻になって大奥に入る「篤姫」を演じた宮崎あおいの方が安心して見ていられたような気がします。
 でも、小生はもともと大河ドラマの主役はやはり男性であるべきだと思っています。大河の魅力は戦闘場面であり、それがために戦国時代とか幕末がよく取り上げられるわけでしょう。それなら、戦闘に参加する歴史的人物、それはほとんどが男性ですから、素直に男性を主人公にした方が無難ではないですか。

 上の写真は、先般大阪に行った折、福島駅前商店街で見かけたおかしな横断幕。この商店街は「占い」を”売り”にしているのでしょうか。