つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

寺田屋、大河内邸を見た京都旅行

 20日から昨日22日まで京都を旅行してきました。のぞみ号で行くと、新横浜駅から京都駅までわずか2時間ほど。ですから、人づてに聞いた話では、すでに京都は日帰りで楽しむことも可能であり、旅行などという大それたものでなく、東京、横浜からでも”散策”の範囲内ということらしいです。確かに、京都で泊まるコストを考えたら、日帰りの方がいいのかも知れませんね。
 それにしても、新幹線のぞみ号の座席指定往復料金は2万7000円ほどと結構高いです。それに、ホテルも取りにくいし、高い。以前宿も決めずに京都を訪れた時、友人の紹介で四条大宮東横インに急きょ泊まったのですが、一泊8000円ほど取られた上、部屋は狭く、朝食はわびしい。その上、中国人ツアーとバッテイングし、うるさいことこの上もない感じでした。交通費、ホテル代がもっと安くなれば、われわれ年金生活者も京都をもっと楽しめるのではないかと思うのです。
 今回は、東京の友人が北野天満宮付近に持つマンションの別宅を拠点にさせてもらいました。というわけでホテルの心配、費用が要らなかったので助かりました。20日は、かねてから行きたかった伏見の寺田屋を訪れました。宇治にすむ友人が京都駅まで出迎えて、現地を案内してくれました。
 寺田屋宇治川から引き込まれた水路脇にある船宿で、歴史上2つの事件で有名です。その 一つは1862年に過激討幕論者、有馬新七らの薩摩藩士が上意によって殺害された場所(いわゆる寺田屋事件)として、2つ目は1966年、坂本龍馬が伏見奉行所の襲撃を受け、捕縛を逃れたところとして。龍馬の方は、のちに妻になるお竜さんが風呂に入っていて捕縛者が来るのを察知、裸のまま2階の龍馬に危険を知らせたことで特に有名です。
 でも、歴史の教科書に載っているのは薩摩藩内紛の寺田屋事件の方です。それだけ歴史的意味があるということなんでしょうが、現地の展示物を見ると、圧倒的に龍馬関連です。世の中いかに龍馬ファンが多いかということの証左でしょう。小生は、薩摩藩寺田屋事件関連の展示物がもっとあってもいいのかなと思いました。
 翌日は、太秦東映京都撮影所を訪れ、時代劇の雰囲気に浸りました。時代小説ファンですから、ここは前から一度は訪れたいと思っていた場所。長年の念願がかないました。このあと嵐山電車に乗り、嵐山に出て竹林を散策。いやー、ここは外国人観光客が多いことにびっくり。なぜに嵐山竹林が外国人をそれほど引き付けるのか。
 われわれは、竹林を通って戦前の大スター大河内伝次郎の邸宅、庭園を鑑賞してきました。嵐山を借景に、古風な念仏堂があったり、京都市内一望の東屋があったり、縦横に往来できる石段があったり。園内の樹木はほとんど楓で、秋にはすばらしい紅葉が見られそう。大河内伝次郎とは名前しか知らない人物ですが、この築園を見る限り、彼の教養度、精神生活の豊かさが感じられました。
 3日目は、これも前から行きたかった京都「島原」の遊郭跡地、さらに五重塔で有名な東寺を見てきました。今回の心残りは、新選組伊東甲子太郎一派と決闘した油小路のサイト、反平家の謀議をした鹿ケ谷、徒然草に出てくる仁和寺が見られなかったことですが、これらは後日の楽しみに残しておきます。


 上の写真は、京都・伏見の船宿「寺田屋」とその邸内にある展示物。圧倒的に坂本竜馬関連が多い。