つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

五郎丸流ルーティンはどのスポーツにもある

 日本でにわかにラグビーファンが増えたようです。その理由は、このほど英国で開催されたワールドカップラグビーの予選で、日本チームが3勝という素晴らしい結果を残したからです。結局、トライ数などの差で決勝進出はなりませんでしたが、初戦の南アフリカ戦で、最後にトライを挙げて逆転するというドラマチックな展開を見せたため、日本中が興奮しました。
 でも、このにわかのラグビー熱でしみじみ思うに、日本人のどれほどがラグビーのルールを知って楽しんでいるのか疑問です。小生もそれなりのラグビーファンであり、大学選手権の時に秩父宮ラグビー場に見に行っていた時もありました。ですが、ルール全部を知っているわけではありません。特に、反則などは分かりにくい。実際に見るときは特にそうだし、映像で見ていても、選手がモールやラックから倒れ込んでレフリーが笛を吹いても、どういう反則があったのか判別できません。
 さらに、22メートルライン内側でなぜ外にボールを蹴り出すのか、さらにボールが出た地点でのラインアウトでは蹴り出した側になぜ投げ入れの権利があるのか、どういう場合にスクラムを組むのか、ラック状態ではなぜ手でボールをピックアップできないのか、などはほとんどの人が理解しにくいのではないでしょうか。訳知り顔の人は「要はトライとゴールポストへの蹴りで得点が入ることだけ分かればいいのだ」と言うけど、やはりルールを知っていた方がいい。
 そんな難しいラグビーですが、見ていて興奮するのはやはり激しい肉弾戦があるからでしょう。特に、ワールドカップは大柄の男がマジに激突するので、相撲に匹敵するような格闘技の面白さがあります。今回の日本チームは外人部隊を入れたことで肉弾戦でも十分に白人国に対抗できました。そればかりなく、ゴールポストへの蹴りで五郎丸歩という素晴らしいキッカーが出現したことで人気に拍車がかかりました。
 五郎丸選手で有名になったのはキック前のルーティンというヤツ。独特のポーズが評判になりましたが、これはかつて早稲田大のフルバック今泉が一定歩数バックというルーティンをやっていたし、多くのキッカーが大なり小なりしていると思います。最近、体操の世界選手権の個人総合で連覇した内村航平選手も跳馬を飛ぶ前に、手を前方で上下にかざす独特のポーズを取っていました。
 プロ野球の選手がバッターボックスに立つときにも各人それぞれのポーズがあり、バットの構え方も異なります。相撲の力士も、時間いっぱいになったあと塩を多く撒いたり、深呼吸したり、声を発したりと毎回同じパターンを取ります。これらもみんなルーティンなんでしょう。何も五郎丸選手に限ったことではありませんね。ルーティンは精神力を高め、いつもの力を引き出すという点ではいいことだと思います。


 上の写真は、10月31日ハローウィンの夜、自宅近くの横浜・野毛、吉田町でも盛り上がり風景。