つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

ISに最高指導者なく、戦略が見られない

 前回ブログで、世界各国は一致協力してならず者集団、イスラミック・ステート(IS)つぶしに向かうべきだと書きましたが、その後の経緯を見ていると、明らかにフランス、英国の欧州勢、米国、ロシアが本格的にISつぶしに乗り出したようです。シリア、イラクにまたがるIS支配地域には間もなく各国の地上部隊が入るかも知れません。
 ISのやり方を見ていると、どうも政略、戦略が見られません。やみ雲に世界を相手に攻撃を仕掛けているようです。欧州に攻撃を仕掛けるなら、ロシアとは敵対しないように配慮しなければなりませんが、彼らはロシアの民間機も撃墜しています。これでプーチン大統領は怒ってしまいました。
 プーチンはシリアのバッシャール・アサド政権を助けるため、反政府勢力のうち主に非ISの組織だけを攻撃していました。しかし、ISがロシア民間機を撃墜したことで態度を急変させ、西側と同じようにIS支配地域への空爆を強めています。ロシアに加えてフランスも空爆エスカレート、さらに米、英国もそれを強める勢いです。
 イラク軍は10月にISの最高指導者アブバクル・バグダディーの車列を攻撃し、彼を殺害しています。その結果、ISは今、戦略を練るきちんとした指導者がいないようで、遮二無二イケイケどんどんだけになっています。いくら死を恐れないIS戦士であろうと、世界の軍事大国各国を敵に回したら、勝てっこありません。ビデオを通じていきがってみたって、もう彼らの壊滅は近い将来のことでしょう。
 でも、無人機や巡航ミサイルを使うだけの攻撃では、支配地域にいるIS戦士を完全にたたくことはできません。で、今最大の関心事は、ロシアや欧州各国がいつ地上作戦を開始するかです。地上戦は攻撃側も多大の犠牲を伴うので、各国とも避けたいところですが、ISの完全壊滅のためには絶対必要。どういうスケジュールで、どういう方法を取るとするのか、関心を持たざるを得ません。

 上の写真は北京市内の街頭で見たシンコ細工屋さん。昨年夏の時のもの。