つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

水爆実験でも脅威認識ない民主党

 今週一番驚いたのは北朝鮮が水爆実験に成功したとのニュースです。やれ、原爆を実験したとか、やれ長距離ミサイルを開発したとか、潜水艦発射ミサイルに成功したとか、とにかくこの国はいろいろと発表してくる。俺はすごいんだとばかり、何かびっくりさせるようなことを定期的に打ち出して世間を自らに振り向けさせようとする幼児性の体質。あるいはいたずらっ子が何か棒などを持ち出して無暗に振り回している風でもあります。
 確かに、ものすごいことを言わないとだれも振り向きはしないでしょうね。いくら回数を重ねても、普通のミサイル発射程度のことではもう驚かない。世間では、「オオカミ少年がまた言っている」の反応しかありません。しょせん貧乏な独裁国なのですから。そこで、刈り上げ髪の青年独裁者は話題に事欠いて、ついに現代武器の究極、水爆を持ったなどと言い始めたのです。恐れ入りました。
 でも、米国は水爆などとは認めていませんね。水爆にしては地震波の規模が小さいことや地下実験場でやるには限度があると判断しているからのようです。ただ、水爆を誘爆させるには原爆が必要ですが、地震波から見てこの国が少なくとも原爆を持っていることは否定できなくなりました。やはり、独裁国が原爆を持つのは、ならず者イスラミックステートが原爆を持つのと同様に怖いことです。
 北朝鮮のの水爆実験発表は、ちょうど日本では通常国会の本会議が始まった日で、小生はテレビで中継を見ていました。民主党岡田克也代表は代表質問の冒頭でこの水爆実験の話に触れましたが、単に北朝鮮のやり方を非難しただけで、これで日本の周辺脅威が増してきたとか、それにどう対処すべきだというような意見開陳はありませんでした。
 かの政党にとっては、尖閣諸島周辺で何があろうと、北朝鮮がどういう武器を持とうと、日本の脅威とは結びつかないと考えているようでもあります。ですから、昨年の安保法制論議のときも憲法論争に終始して、脅威論からの話に入っていきませんでした。まあ、おめでたい政党。怖いものを見ると、砂に首を突っ込んでしまい、何も見ようとしない駝鳥なんでしょうね。
 憲法論議が先か、脅威論が先か。これは安保法制論議でも与野党がかみ合わなかった最大の原因でしたが、泥棒がすでに家に入っているのに、この泥棒は住居侵入か、それとも窃盗か、強盗かなどと法律論を戦わせても意味がない、まず捕まえることが最優先であるはずです。安全保障はまず現実に差し迫る脅威を前提に考えるべきではないかというのが、小生の意見です。これっておかしいかな。

 上の写真は香港の二階建てトラムの風景。