つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

フェミニスト然だけに、余計醜さ際立った

 世間向けには篤志家で通っている男が実は、裏で女性虐待の売春宿を経営していた−。そんなような情景を想像してしまうほどにいやーな印象が残ったのが、今回の宮崎謙介衆院議員の騒動です。この男、フェミニスト然としたカッコを付けようと「男性の育児休暇取得」を言い出しました。そんなこと言わなかったら、週刊誌はそれほど注目せず、したがって浮気もばれなかったでしょう。出る釘は打たれるということわざの典型的な例になってしまいました。
 そもそも衆院議員に男性の育児休暇なるものがありうるのか。議員というのは、選挙で選ばれたときだけその特権を有する特別職の公務員です。ですから、小生は、期間内の権限負託を受けただけの人が長期雇用の公務員と同等の権利は主張できないのではないかと思うのです。宮崎氏自身も、これが取得できるかどうかということより、最初に男性議員育休を宣言し、一石を投じたいということのようでした。
 自分も妻も国会議員であり、妻の働き場所を確保するために、自らがしばらく犠牲になって育児に専念するというのは確かにカッコいい提案でした。陣笠議員にありがちな目立ちたいという意識から出たことでしょう。たといこの行動が法律や規則に抵触することであったとしても、宮崎氏が真に清廉潔白の善良夫であり、ひたすらイクメンを貫き通したら、それはそれで立派な覚悟、行動かと思います。
 ただ、残念ながら、この男、清廉潔白でなく、単なるゲス男でした。まあ、最大限譲って浮気は仕方がないにしても、妻が初産の臨月を迎え、不安を感じている時期に、その妻の状況を忖度することなく、複数の他の女性と遊んでいたのは常識外。人間性を疑う振る舞いだと思います。事前にフェミニスト然としたことを言っていただけに、余計にその醜さが際立ってしまいました。
 安倍首相も言っていましたが、議員は「信なくば立たず」です。言行不一致どころか、言行反比例の議員の辞任は当然かと思います。聞くところによれば、この男が女性にチャラチャラしてきたことは地元ではよく知られたこととか。なぜそんな男が国会議員に選ばれてきたのか。同じように、地元では女性の下着を盗んだことで有名な議員が複数回選挙に当選し、しかも大臣にまでなっています。これも解せません。

 上の写真は、台南市の廟の前にあった鄭成功母子像。周知のように明の遺臣である鄭成功の母親は長崎県平戸出身の日本人女性です。