つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

小池は小泉手法を真似切れていない

 都知事選挙は、小池百合子女史が先出しじゃんけんしたので、後はどうなるのかという興味でますます面白さが出てきました。自民党は、桜井俊前総務事務次官が断固拒否したので、結局、元岩手県知事の増田寛也氏を候補者に立てそうです。民進党では長島昭久衆院議員の名が挙がっていますが、最終的に彼が出馬する可能性は一割くらい、常識的には出馬を取り止めるのではないか小生は見ています。
 というのは、自民党の分裂、対立状態になると、焦点はこの2人になり、どうころんでも野党候補が当選する可能性はないです。第一、長島氏では、共産、社民党など他の野党は絶対相乗りしないでしょう。なぜなら、彼は民進党の中でもかなりの保守派で、安全保障政策などは自民党に近い主張をしていますから。
 ただ、長島の出馬確率がまだ一割あると見るのは、彼の判断で「衆院選挙はどうせ半年以内にあるから、負けてもそこまでの辛抱。であれば、今は党や連合に恩を売っておくのも手か」ということがあると思うからです。これは彼の高度な政治判断です。
 恐らく、共産党はまた例の弁護士、宇都宮健児氏を推薦するのではないでしょうか。もう新鮮さはないので、盛り上がりに欠くと思いますが、党の主体性を保つためには出さざるを得ないでしょう。ただ、いつもは早い党推薦候補者の決定をまだしていませんね。どうも野党側、特に民進党の動きを窺がっているようです。
 都知事選の候補者が確定するのは、参院選が終わる週明けということになりそうですが、結局、野党側がどうであれ、小池対増田の一騎打ちの様相が濃くなってきました。仕える男性ボスを細川護熙小沢一郎、そして一番最後に小泉純一郎と選んできた小池は今回、彼の郵政解散の手法を真似て、身内自民党を敵にする作戦に出ました。
 記者会見でも、当選後の「冒頭解散」などを主張していましたが、これは、小泉流のドラスチックな手法を真似たようです。だが、良く見ると真似切れておらず、上滑りの感じ。もちろん、自民党は、後ろ足で砂をかけて党を飛び出した小池を許すわけにはいかないでしょう。面子にかけて当選阻止のため、平河町の本部、都連挙げて総力戦で戦いに臨むはずです。
 自民党が総力戦に出るということは、これから先、小池のあらゆる支持団体をつぶし、資金ルートをつぶし、そして彼女のスキャンダルをマスコミに流すということです。早くも、一部週刊誌に小池の”闇”の部分が出てきています。逆に、増田はたといスキャンダルがあっても保護されるでしょう。一衆議院議員でしかない小池(小泉は郵政解散の時は党総裁でした)が全自民党を敵に回して勝てるわけがないと思います。

 下の写真は、京都・東寺の堀に一羽いたカモ。小池女史のようなはぐれ鳥か。