つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

今秋総選挙を前に小池都知事の動きが微妙

 昨日、投開票が行われた東京都議会選挙は、投票率が前回より9ポイント近く下がって42・39%だったとのこと。前回は、小池都知事自民党のアンチとして「都民ファーストの会」なる政党を作って対立の図式にしたので関心を高めたのですが、今回は都知事自身が疲れからの入院ということで、ファーストを応援できない。しかも、ファースト人気は盛り上がらず、対立の図式は生まれない。捲土重来を期す自民党も中央政界の影響で今いち人気が出ず、それが投票率の低さになったのだと思います。

 都民の友人に聞くと、都民ファーストの主張って、何やら立憲民主党みたいだと言うのです。まあ、自民党との対立軸を作るための戦術かとも思いますが、立民など東京ではもともと人気のない政党ですから、擦り寄ったところで、ハッピーなことにはなりません。が、正直なところ、ファーストの立ち位置って難しいところがありますね。自民党との違いを出さなくてはならないし、かといって東京都という地域に限って何か有効な対抗策も打ち出しにくい。

 頼みの親分が”病欠”では、演説台に一緒に立つこともできず、ファースト議員は強く小池与党をアピールすることもできない。事実上、盛り上げにくい選挙運動になったことかと思います。前回選挙では小池人気に支えられた御祝儀相場で、当選者数は55人という異常な数でした。ですから、今回は戦前から大幅減が予想されていました。それに加えて小池が病欠となったのですから、小生は10人台くらいまで落ちるのではないかと思いました。ところが、結果は31人と、意外な健闘でした。これは自民の不人気に助けられた面もあるでしょうね。

 本来は、立民とか維新とか別の野党がもっと当選者を増やすべきなのでしょうが、今いち魅力に欠ける嫌いがある。で、残念ながら、またもや小池与党対自民の選択になってしまいました。ただ、この両者はオリンピック開催では共同歩調を取っているし、コロナ対策でも自民党を激しくやり込めるような状態にない。対立の構図がはっきりしないのであれば、投票日は雨天でもあり、選択肢に魅力を感じない無党派層は積極的に投票所に行く気がしなったのではないかと思われます。

 これは裏情報で言われていることですが、小池女史がそもそも今次都議選でファーストに寄り添う気がなかったのではないか。勘ぐれば、選挙期間中の”病欠”という形も怪しい。というのは、彼女は今秋の総選挙への出馬に色気を持ち、そのためにスタンスを微妙にファーストから自民党寄りに変え、無所属出馬で当選後に自民党に戻るとの構図を描いているとの見方もあります。

 彼女の最終的な目標が日本国の総理になることにあるなら、そろそろ国政に戻るべき時期。確かに、年齢的にいって秋の総選挙が最後のチャンスかとも思われます。4年前にも民進党を分裂させ「希望の党」を作って、国政に乗り出す気配を見せたことがありましたが、あるいは今秋にその再現を狙っているのでは。再び政局を動かすサプライズを用意しているのかも知れません。

 一説には、中央政界でスリーA(安倍、麻生、甘利)の圧力を受け、幹事長ポストを追い出されそうな二階俊博がスリーAへのストライクスバックを狙って、小池の国政復帰を陰で支援しているという見方もあります。真偽はどうでしょうか。ただ、政界は一寸先が闇。小池女史はもともと自民党議員だし、選挙民に牛肉や果物をばらまいて辞職し、今秋総選挙で立候補できない議員がいることから、東京の自民党には空いた選挙区がある。復帰の可能性がないわけではないと思います。

上の写真は、みなとみらい地区レンガ倉庫前広場から見る飛鳥。

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