つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

ナルシスト・ジャーナリストの出番なのか

 東京都知事選がスタートしました。有力候補者は、自公が増田寛也野党共闘鳥越俊太郎、そして自民党に弓引いた前衆院議員の小池百合子の3氏となりました。鳥越氏は、野党側が用意した究極の後出しじゃんけん候補らしいけど、その割には「えー、この程度の人」とそれほどの驚きはなかったし、しかも彼では、どうもこの戦いに一番ふさわしくない、場違いな役者の出番の感じがしてなりません。
 野党側は、前からこの候補者を考えて後出し用に用意していたようです。ですから、蓮舫女史がやめた後、長島だ、松沢だ、古賀だ、それにタレントの石田純一だと名前が上がりましたが、みんな事前の賑やかしだったようですね。それにしても石田の名が出てきたのは正直驚きました。彼は何を考えたのか。政治、ましてや地方自治の仕組みなど何も知らないと思いますが、知名度だけを拠り所にしたその僭越さは選挙民を愚弄したもので許せません。
 鳥越俊太郎はいわゆる恰好付けだけのジャーナリスト、テレビで自らのポーズ、見栄えばかりを気にするナルシスト・ジャーナリストだと思います。まあ、テレビに出る朝日、毎日、共同通信記者OBは、何でも政府や自民党に反対する、権力に反対することが世間受けする、それがカッコイイと思い込んでいる人が多いのですが(実は違うんだけど)、彼はその典型ですね。
 前にも書きましたが、NHKが昨年、安保法制問題で特集番組を組み、議論した時、彼は反対派の立場で登場していました。そこで、彼が何を言ったか。今でも鮮明に覚えていますが、日本の周辺に危険な状況はないということでした。彼には、尖閣諸島に中国の公船、軍艦が接近していること、南シナ海の情勢が目に入っていないようです。それとも、意図的に無視しているのか。
 こういう人でも、国会議員として出てくるのは悪くないと思います。国政ならいろいろな意見があってもいいのですから。しかし、国政での安倍首相のやり方が気に入らないからという理由で、差し迫った課題を多く抱える東京都、そのトップを決める選挙に出てくることはないでしょう。前回の都知事選挙で、原発反対だけの主張を引っ提げて出てきた細川元首相と同じように、筋違いも甚だしい。
 前から用意された究極の後出しじゃんけん候補なら、もっと都政のこと、地方自治のこと、オリンピックのことを勉強しておくべきでした。最初に出馬会見したときには、記者の質問に明確に答えられず、「もともと都知事など関心がなかった」などと言い募り、無知に対し「だれでも最初は何も知らないのだから」などと居直っていました。関心がないなら、出馬するべきではないでしょう。
 彼に比べたら、ずっと都政を見続けてきたという宇都宮健児氏の方がよほど真面目で、候補者にふさわしいと思います。宇都宮は共産党色が強すぎるので、民進党は乗れないということですが、それにしても、何も知らない鳥越を知名度の高さだけで出していいのか。都知事は人気投票で決めるべきではない。今回、知名度に走った民進党、宇都宮を捨てた共産党にまたまたがっかりしました。

 上の写真は、鴨川シーワールドのシャチのショー。