つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

小池と増田の争いになるのでは

 東京都知事選挙は、31日の投開票日を前に中盤の激しい争いを展開しています。それにしても有力三者の力は拮抗しており、勝敗は最後まで分からない状況ですね。各候補には支持団体の基礎票はあるのでしょうが、しょせん、東京都は浮動票で動くところですから、この浮動票が3者にどう配分されるのかが勝負の分かれ目です。
 昨日、講師をしている大学の授業が終わった後、学生に呼び止められ、「先生は、今度の都知事選でだれが当選すると思いますか」と聞かれました。正直まだ読めない段階ですが、小生はこう答えました。「元新聞記者の感で言えば、小池と増田の争いになると思うよ。浮動票は鳥越には行かないで、むしろ小池に行く。だから、投票率が上がれば小池の勝ち、下がれば増田の勝ちじゃないか」と。
 鳥越氏は、いろいろなメディアで指摘されているけど、政策がとんちんかん。発言は「住んで良し、働いて良し…」などと抽象的だし、しかもしゃべり下手。これでは説得力に欠けるでしょう。しかも、きょう発売の週刊誌には、「女子大生への淫行」などというスキャンダルも出ていました。一見、クリーンさで売っているような人にとっては、こういうスキャンダルは致命傷になります。
 民進党の有力支援団体である連合は鳥越を支持せず、自主投票としています。これは、反自民有権者に対して鳥越に入れず、小池に入れよと暗に言っているようなものです。大手紙の事前調査では、鳥越がトップ、次いで小池、増田の順で当選確率が高いと報じていましたが、小生の感では、浮動票はそれほど鳥越に集まらず、彼の当選は覚束ないと見ています。
 となると、小池と増田の争いということになりましょうか。行政能力的に見れば、増田は元官僚だけに折り紙付きですが、小池の方は良く分からない。ただ、環境大臣防衛大臣を歴任した経験があり、クールビズなどを打ち出して一応評価はされてきました。最終的には、小池のこれまでの政治家としての能力を都民がどう判断するかということでしょう。
 複数が選ばれる参院選の東京都選挙区と違って、都のトップになる知事に対しては、都民はそれほどミーハー的には投票しないと思うのです。言葉だけでなく都議会や都職員ともうまく渡り合えるのか、地方自治制度を熟知しているのか、本当に実行力があるのかという視点で投票対象者を考える人が多いと思います。
 であれば、増田が有利ということになりますが、見栄えの点で増田は地味で、小池に負けています。首都のトップとしては見栄えも大きな選択要素です。8月にリオデジャネイロで次期五輪開催国として大会旗を受け取るとき、それは増田より小池の方が目立つし、インプレッシブでしょう。都民がその点をどう判断するか。小生は神奈川県民ですが、興味津々です。

 上の写真は、台湾・台南市で見た結婚写真の屋外撮影風景。中華圏では、結婚する2人がカメラマンを引き連れて屋外に出、背景のいいさまざまな場所で撮ってもらうのが普通です。