つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

2020年なら、改憲論議高めるのは今

 憲法記念日の昨日、安倍首相が都内で開かれたフォーラムに、「2020年には新しい憲法を施行するようにしたい」とのメッセージを寄せました。憲法改正で時期的なことを言ったのは初めてで、賛否両論ありましたが、小生はリーダーたる首相が期限を明示したのは素晴らしいことだと思っています。もうぐだぐだ先延ばしするのはたくさんです。
 世論調査を見ても、憲法を変えてもいいという意見はすでに6割に達し、マジョリティーになっています。現憲法はすでに施行後70年も経っているのですから、当時は大事でなかった環境問題や、新しい家族、戸籍、成人認識、結婚形態など現時点での大きな問題で、条文的に対応できていないところが山ほどあります。新しい状況に合わせて憲法を手直しすることがそんなにいけないことでしょうか。
 愚かなサヨクは旧態依然で70年前の憲法を守ろうとしています。とても革新とは言えません。いわゆる頑迷保守派です。彼らがなぜ反対かというと、第9条をいじられるのが嫌だというのですが、でも、最大限譲歩して第9条をいじらなくとも、変えなくてはならない条文、加えなくてはならない条文は数多いと思います。それらまでほっといていいと考えるのか。
 第9条についても、自民党憲法改正草案を見る限り、今の平和主義のトーンが失われているわけではありません。自衛権を明記し、ママコ扱いになっている自衛隊の存在を明文化するということにすぎません。君主制天皇が軍の統帥権を握っていた時代じゃあるまいし、主権在民の時代に、第二次大戦前のような侵略戦争を再び起こすなんてことがあるはすないのです。
 昨日、BSフジテレビのプライムニュースを見ていたら、共産党小池晃書記局長が「憲法改正をしたいなら、それをメインの争点とした総選挙や参院選をすべきだ」と語っていました。これは小生も同感です。自民党も消費税上げ回避を争点にするなどという姑息な手段を用いず、正々堂々と憲法改正を争点にした国政選挙をすべきです。
 あるいは、同席していた石破茂自民党幹事長が言うように、中身はともかく憲法を改正すべきかどうかだけを問う国民投票を先にしてもいい。それで改憲希望が多ければ、その後に超党派で合意できるところから先に決めて行き、最後に争点になっているところを洗い出し、その是非について再び国民投票をしてもいいかと思います。
 それにしても、2020年ってあと3年ですね。結構長いようで短い。安倍首相が真面目にこの期限を考え、それに固執するなら、今すぐにでも列島全体に憲法改正論議を巻き起こす仕掛けをしないといけません。石破茂氏は、選挙区の鳥取県で党派を超えた憲法討論集会を開いたと語り、「これを日本各地でするべきだ。市町村レベルで議論してもいい」と主張していました。まったくその通りです。
 憲法改正イコール第9条の”改悪”などという短絡的な発想はもういい加減にしてほしい。北朝鮮や中国の脅威が差し迫っている時に安全保障をまったく無視することなどできないはずです。いわゆる「9条の会」なる人たちも、今こそ現実を直視し、真面目に考えませんか。安全保障や環境保護ではしっかりとした憲法の枠組みが必要なんです。

 上の写真は、通っている大学近くにある市川市手児奈礼堂境内の桜。4月初めのころの撮影で、ちょっと時期的に古くなってしまいましたが、、。