つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

憲法現状維持支持者が48%とは驚き

 ゴールデンウィーク中は旅行をしていて、特に新聞もテレビも見ていなかったので、3日の憲法記念日にどういうイベントが行われたのかとか、世人が憲法にどういう印象を持たれているのかについて知ることはできませんでした。きょう改めてスクラップ寸前の3日付日経新聞を見て、驚きました。今年4月実施の世論調査で「現行の憲法を維持すべきだ」という意見が5割近くに達したというのです。これでは、近い将来の改憲などとても無理ですね。
 日経はサラリーマンや自営業者の知識層が読んでいる新聞で、政治的には比較的中立。A紙、T紙などの世論調査では「安倍政権下の憲法改正はどう思うか…」などと誘導的、意図的な質問が見られるが、日経にはそれがない。ですから、この調査結果がほぼ世論の現実を反映していると見ていいと思います。
 その結果を見ると、現状維持を求める人が昨年4月と比べ2ポイント増の48%。逆に「改正すべきだ」は4ポイント下がって41%だったとのこと。政党別では、立憲民主党支持者に改憲反対派が多い(67%)のは当然としても、無党派層でも52%、自民党支持者でも33%が改憲の必要なしと答えているようです。自民党支持者の3分の1が改憲反対では、国会上程などの話になりません。
 また、安倍首相の提言から自民党がまとめた「9条1、2項をいじらず、別条で自衛隊の存在を明記する」という改正案に対しどう考えるかですが、結果は賛成40%、反対41%と拮抗した数字。でも反対が多数。この数字を見る限り、世人の多数は、現憲法を変えること自体好ましくないとの考え方を持っているように感じます。つまり、どのような改正文章を作ろうと関係ないということでしょう。
 小生は、災害派遣などで国民の生命を守る活動をする自衛隊憲法上に明記すべきだと考えています。これまでの災害派遣などで、隊員たちが使命感を持って必死に任務を遂行している様子はメディアを通してでも分かります。中には体を壊し、殉職する隊員も出ています。そういう人たちを顕彰することは絶対に必要であり、その前に彼らの誇りを生み出す寄る辺として、自衛隊の存在を憲法で周知させることは欠かせないと思うのです。
 国民の生命を守るため、危険な状況に置かれる職務という視点では、警察も海上保安庁なども同じ。彼らが憲法上特記されていないのに、自衛隊だけ別扱いすることは問題だとして異論を唱える人もいます。これも正論なので、9条別条でも、あるいは後段の条項でも、自衛隊ばかりでなく、国民の生命・財産を守るためのすべての組織が明記されればいいと思います。

 上の写真は、市川・国府台の大学に行く途中で見かけた花壇。