つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

なんで東京だけに人が集中する

前々から感じていたことですが、横浜から東京の渋谷や新宿、池袋に出ると、人が多すぎます。駅の構内なら仕方ありませんが、渋谷ではスクランブル交差点を渡って道元坂、センター街に入っても、反対の宮益坂でも、ほとんど肩を触れ合わないと、すれ違えません。東京は地方出身者、すなわち田舎者の寄り集まったところだと言われるけど、いつもなんでこんなに人がいるんだろうと半ばあきれてしまいます。
横浜駅の中央コンコースでもそれなりに人が多いです。JRから東横、みなとみらい線京急、市営地下鉄への乗り換えがありますから、移動者の多くはここを通ります。でも、ここの人数も新宿の東口改札前、西口地下広場、渋谷駅地上2階の井の頭線乗り換え通路の混雑に比べたら、いかほどのものでもありません。
繁華街で言えば、小生のホームグランドとも言うべき伊勢佐木町モールは適正な人込みだと思います。多からず、少なからず。地方の駅前のように人が少なすぎるのも嫌だし、多すぎるのも嫌なので、この伊勢佐木町モールくらいの人数が小生好みの生活空間にマッチしています。そのうえ、この商店街は外国人が多い。中国語、韓国語、タガログ語、それに英語とさまざまな言語が聞こえてきます。そういうインターナショナルなところも気に入っています。
東京に日本各地から人が集まりすぎるから、ローカルには人がいなくなるんですね。酒飲み友達から、「新潟県苗場に別荘マンションを持っているので来ないか」と誘いを受け、先々週、2泊3日で行ってきました。冬はスキーができ、春は山菜取り、秋は紅葉、年中天然かけ流し温泉も入れる素晴らしい土地ですが、やはり町はさびれていました。夜はコンビニの明かりはなく、2、3軒の居酒屋、飲み屋が開いているだけでした。
苗場プリンスホテルのそばにあるスキーゲレンデは、夏の間、子供の遊び場になっていました。が、我々が行ったお盆休みあとの夏休みモード期間中でも、家族連れはそれほど集まっていませんでした。一部のゲレンデでは、プラスチックの板を敷き詰めた夏スキーゲレンデにしているところがありました。昼飯がてら、そこも覗いてみましたが、週末にもかかわらず大勢集まっている感じもない。さらに、越後湯沢の新幹線駅近くま足を運んでみたのですが、駅前は閑散としていました。観光地としても何か集客力を欠いているようです。
いや、川端康成の小説「雪国」で一躍有名になった越後湯沢温泉も、スキー場もあるので、冬はそれなりに客が来ているのかも知れません。ただ、上越新幹線で東京から1時間で来られるから、客は日帰りになってしまい、この有名な温泉宿に泊まらない。ですから、たとい集客しても温泉街はさびれてしまいます。新幹線は行楽地、観光地にとって必ずしも幸福を呼ぶ交通機関になっていないようです。
話を戻すと、実はこの新幹線が東京に人を集中させる”元凶"ではないかと小生は思っています。あまりにも簡単に東京に来られるため、人は県の中心地にとどまらず、ブロックの中堅都市にも行かず、そのまま東京に集まってしまう。地方をますます過疎化させる悪しきものです。
日本も震災が多いのですから、一極集中は危ない。人口の地方分散を図るべきだし、そのための方策を考えるべき時です。特に、東京が壊滅的被害を受けたケースを想定してサブの新首都づくりをしておかなければならないと思うのですが、、。


上の写真は、新潟県苗場の友人マンションから見たスキーゲレンデ。苗場プリンスホテル前にあるゲレンデは夏の間、子供の遊び場になっているが、人は少ない。