つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

マンション別荘所有も楽じゃない

前々回のこのブログで、友人が持つ新潟県苗場のマンション別荘の件に触れましたが、今回はこの続編です。友人の一家がこのマンション別荘を購入したのは、あの1980年代末から90年代にかけてのバブルのころだそうで、すでに30年近い前のこと。当時、バブル景気に浮かれて多くの人がこうした高原で、スキー場、温泉付きの分譲マンションを3000万円以上の資金で購入したようです。まあ、マンションを持つというのは一種のステータスですから、お金持ちには魅力的な話だったのでしょうね。
それで、今は築30年近い物件になってしまって、一般的に区分所有者はどうしているのか。友人のマンションを見る限り、永住しているような人は見当たりませんでした。夜間、道路に人気はなく、コンビニもないところですから、いくら温泉付きで自然がきれいと言ってもすぐに飽きてしまうでしょう。したがって、やはり普段は東京などにいて週末やスキーシーズンだけ滞在するという形を取っている人が多いようです。
そういう使い方をしているだけだとしたら、温泉付きとはいえ月々の管理費が約4万円とは高すぎます。であれば、手放してしまおうかと考えるのが普通ですが、残念ながら早々に次の買い手は見つかりません。3000万円で買ったマンションでも、築30年ですから、おそらく10分の1、300万円前後の物件になってしまっているはずです。
その売買代金では区分所有者は納得できないでしょう。結局、だらだらと持ち続けるのでしょうが、問題は管理費の支払い。4万円あれば、毎月結構贅沢な一泊旅行ができますから、たとえ払えるにしても彼我を比較して納得がいかない。いや、歳を取れば一般的に収入も減るでしょうから、月額4万円の支払いに四苦八苦する人は多いはずです。
友人のマンションのエレベーターには管理費未払い者とその未払い金額の総計が張り出されていました。それを見ると、なんと216万円以上累積している人がいました。1年約50万円の管理費とすると、この人はすでに4年以上にわたって滞納している勘定です。物件を今の時点で売って、その売買代金が200万円程度だとしたら、物件を放棄した後も借金が残る計算です。別荘マンションの悲哀です。
苗場に限らず、上越新幹線に乗ると、越後湯沢駅周辺にもそうした高層の別荘マンション群が見られます。夜間通るとほとんど灯りが点いておらず、恐らく永住者は少ないのでしょう。でも、驚いたことに越後湯沢から苗場方面に数キロ離れた道路わきに新築の別荘マンションらしき高層の建物が建っていました。やはり、別荘を持つというのはいまだ根強い人気があるのかな。小生には一向に理解できません。買えない人間の負け惜しみかも知れませんが、、。

上の写真は、友人の別荘マンションエレベーターに張り出された管理費滞納額の布告。