つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

18歳アスリートにも「まさか」があるとは

 昔、郵政省担当記者をしていた時、当時の小泉純一郎大臣(元首相)が「人生には上り坂、下り坂があるが、そのほかに”まさか”という坂もある」と言っていたのを、今でも覚えています。今回、水泳選手の池江璃花子さんが白血病にかかったという話を聞くと、本当にそう思います。18歳の伸び盛りのアスリートには、およそ縁のない病気のように感じられるだけに、ショックです。

 池江選手は顔がチャーミングだけでなく、しゃべり、受け答えもしっかりしている。2000年以降に生まれた若い選手としては、ずば抜けて応対の良さ、性格の良さが見られます。親の家庭内教育がいいのでしょうか。今回の病気発覚に対し、大量の見舞いや励ましのメールが来たそうですが、それだけ彼女に好感を持つ人が多いということでしょう。

 小生に言わせれば、彼女の名前も好きです。20年以上、学生相手に仕事をしていますが、名前の最後に「子」が付く女子学生にほとんど巡り合いません。かつて、小生の同年代やその前後はほとんどの女子に「子」が付いていました。昨今多い、何か西洋でも通じるような発音の名前を見ると、多少の違和感を覚えますから、今どき「子」付きの名前は非常に新鮮です。

 メールは出していませんが、小生も多くのファンと同じように衷心より彼女の一日も早い快癒を祈っています。ところで、この池江さん発病問題に関して、桜田義孝オリンピック担当相がまたまた舌禍事件を起こしてしまいました。ぶら下がり記者へのインタビューで、「がっかりした」とか「(五輪熱への)盛り上がりが下火にならないか、心配している」とか語ったとか。なかなか話題豊富な人ですね。

 確かに、多くの人は「これで来年の五輪で池江のメダルは期待できなくなった」と思ったでしょうから、桜田氏もごくごく普通の感覚の持ち主です。でも、言い方が問題。「がっかり」という表現ではあまりにもストレートで、無神経過ぎる。彼女自身の身体のことなどどうでもよく、オリンピックでのメダル獲得数や、池江不在による”盛り下がり”の方ばかりに気にかけているように受け取られます。これでは桜田氏の品性が疑われても仕方ないでしょう。

 物言えば、唇寒し秋の風-ではないですが、やはり言葉は大事。せめて「池江選手が来年の五輪に出られないとしたら、大変残念です」くらいにとどめておけば良かったのです。少なくとも大臣である限り、下世話な庶民と同じレベルのストレートな発言は避けてほしいと思います。

f:id:higurashi-takanori:20190214102119j:plain

 上の写真は、日本橋人形町にある水天宮の境内。この冬のある日、所用あって近くまで行ったので、ついでに参拝してきました。