つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

立ち合いは行司の「ヨーイ、ドン」でどうか

 前回のプロ野球に続き、連続してスポーツの話題を取り上げるのは、いささか忸怩たる思いもありますが、今、ちょうど大好きな大相撲をやっており、しかもその中で気になることもあったので、またまた言及します。テレビ中継で解説者らが再三指摘しているように立ち合い時に「待った」が多いことと、途中休場者が多いこと。大相撲関係者はこれらの問題を真剣に考えたことがあったのでしょうか。

 きのうも北の富士さんが指摘していましたが、「待った」が多いという話。力士が互いに目を合わせて同時に立ち上がることが前提ですが、よくよく考えれば、これって無理じゃありませんか。というのは、だれでも自分の呼吸で立ちたい。息を吸い込んで吐き出す時に立ちたい。という呼吸の調子を2人が無言のうちに合わせ、作り出すのは、そう簡単なことではありません。

 しかも、相撲の立ち合いは駆け引きのところもあります。必ずしも呼吸を合わせてガチンとぶつかるだけでなく、中には、ちょっと立ち遅れて「後の先」を取りたいと思う人もいる。蹲踞のあと相手をじらすため、なかなか仕切りに入らなかったり、自分勝手に仕切り、相手の呼吸が整わないうちになるべく自分の都合のいいタイミングで立とうする人もいる。この傾向は、実は大相撲でなく、トーナメント一発勝負の学生やアマの相撲大会によく見られるのです。

 現在の大相撲の関取は学生やアマの大会の経験者が多いので、こうした駆け引きをしたがるのは致し方ないのかも知れません。で、これを解消しようとしたら、立ち合いを力士2人だけに任せず、外的な力を利用するしかありません。つまり、行司の力。陸上競技の「ヨーイ、ドン」のように、行司が「見張って、ハイ」とか「構えて、ハッケヨイ」とか強制的に立ち上がる刻を決めることです。そうなれば、力士は「見張って」「構えて」で息を吸い、「ハイ」「ハッケヨイ」で立ち上がらざるを得なくなります。

 もう一つ、休場者が多いこと。これは格闘技ですから、致し方ないことでしょうが、やはりガチにぶつかる競技を15日間ぶっ通しでやることにも問題があります。なるべく怪我、休場者を少なくするには、支度部屋で30分以上の柔軟体操を義務付けるとか、15日制のうちの中に1週間休みを入れるとか、年6場所のうち1場所全休しても番付が下がらない「特別休暇」を十両以上の力士に与えるとか、力士に体重制限をかけるとか-などが考えられます。

 横綱は休場しても番付が下がらないので、白鵬などは事実上「特別休暇」を自分で作り出しています。大関も次場所がカド番になるけど、1場所全休は可能です。年90日も150キロ以上ある巨体同士がガチで体をぶつけ合うのはかなり体を痛めつけるので、休暇制度は必要かと思います。となると、問題はやはり体重。ひざを怪我する力士が多いのは、明らかに体重過多で、自分のひざで上半身が支えられないのです。貴景勝、宇良、今回引退した安美錦などはすべてこの類い。かつての琴欧州把瑠都や碧山、栃ノ心に見られるように西洋人系の人は特にひざが弱い。

 こうしたひざの怪我をなくすには、やはり体重制限しかありません。少なくとも180キロ以上ある力士は出場停止にし、強制ダイエットを課すべきです。北の富士さんが紹介していましたが、横綱白鵬はなんと体重増を嫌い、自分が決めた体重を超えると絶食ダイエットをするそうです。だからこそ36歳になってもああいう軽快な相撲が取れるんでしょうね。千代の富士もしかり。

 体重が重い力士は概して短命です。重さで相手を圧倒することは蠱惑的ですが、決して長期間にわたって相撲が取れないことを力士も部屋の親方も知るべきです。われわれが炎鵬を好感するのは、技の切れもさることながら、われわれと同じくらいの背丈、体重の人が幕内にいて、そして立派に戦っているという嬉しさ、共感があるからです。

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上の写真は、神田にあるラオス料理レストラン。美人ママはタイの人。