つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

白内障手術でド近眼から解放され、高揚感

 白内障の手術のため、かかりつけの横浜みなとみらい地区にある「けいゆう病院」に7-10日の3泊4日で入院し、きょう退院してきました。今回は右目だけで、2週間後には左目も手術をするので、21-24日にまたまた入院しなければなりません。現在、外気温は35度前後ですが、病院の中は22、3度。寒さ嫌いの小生にとっては”極寒の地”の生活とも感じられ、セーターを着、布団を2枚かけて寝ました。

 事前に白内障の手術経験のある方々に聞いたところ、この手術は10分くらいで終わる簡単なもので、入院などすることなく、日帰りも可能と言う人が多かったです。だから、「なんで、3泊4日なの?」と怪訝な顔をされました。でも、これは病院側から指示されたことで、小生に反駁する根拠もなく、唯々諾々と従いました。まあ、日帰りの人もその翌日や翌々日に病院通いをしなければならず、要は泊まるか泊まらないかだけの違いかと思います。

 小生は、この病院で4年前に胃がんで、胃の全摘出手術を受けています。この手術は9時間くらいかかったので、内人や見舞いにきた姉たちは心配したようですが、当の本人は全身麻酔薬を注射され、白河夜船の熟睡状態。そういう意味ではあっという間に過ぎました。ところが、白内障は当たり前ですが目を開けることが必要で、眠るわけにはいきません。たった10分くらいの話ですが、手を強く握り締めるほどの緊張で長く感じられ、胃がん手術の時より疲れました。

 目をいじられるというのはどういうことか、想像もつかなかったので、事前にものすごい恐怖感がありました。見える状態から手術のメスが入ると同時に、突然光を失い、見えなくなるのではないかと。でも、実際、手術を受けてみると、手術中に明るさは失われません。顔に半透明のカバーを被せられるが、もう片方の左目は見えるので、何となく医師らの動きが分かるほか、手術を受ける右目にも、クリーム色を背景に妊婦のお腹にいる胎児のような映像が2つ見え、明るさはありました。

 手術そのものは比較的簡単なのですが、問題は手術後のオブリゲーション。丸一日、右目はがっちりガードされ、片目だけの生活を余儀なくされるほか、翌日から飲み薬だ、点眼液だと定期的にやることが多いのです。しかも、無意識に目をこすらないように、寝るときはゴーグルをしなくてはなりません。さらに、1週間、目に水やせっけんが入ることを避けるため、顔も洗えなければ、洗髪もできない。この暑い夏にこれから1週間、洗髪できないのは辛いかと想像できます。

 しかし、手術の翌日、右目のガードを外して見た世界に驚きました。今まで、眼鏡なしでは20センチ先の新聞字も分からなかったのに、なんとよく見えることか。近視が始まる前の中学校時代に戻ったようで、感動ものでした。しかも、黄色っぽかった全体の景色も鮮明な白、青系に変りました。今でも、右目をつぶり左目だけだと黄色の世界。ですから、右左を交互に開けたときの右目の白、青系とのコントラストに驚かされます。

 小生の入れたレンズは50センチー1メートルに焦点を合わせたもので、やはり遠くを見るときには眼鏡が必要となりそうです。が、今までのド近眼状態に比べたら月とスッポン。遠景の鮮明さを求められる車の運転も今では縁がないので、当分、眼鏡なしでも生活できそうです。なんだか、再び青春に戻ったような高揚感を感じています。

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 上の写真は、病院で3泊4日を過ごした病室とそこから見えるみなとみらい地区の風景。前回は個室でしたが、今回は4人部屋にしました。同室者のいびきの問題はありましたが、眼帯仲間と話ができる楽しさもありました。