つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

なんでこうなるのみたいな話は数多い

 よくよく考えると、なんでこうなるのみたいな話が世の中、ゴマンとあるんですね。米国で香港人権法が成立したあと、急に中国から米国に行く航空便のファースト、ビジネスクラスの席が埋まってしまったというんです。なぜかというと、人権法には、香港の人権に障害を与えた中国大陸の人間に対し、個人的に制裁を課す、場合によっては彼らが米国に持つ資産を差し押さえるという条項が含まれているからです。そこで、共産党の幹部やビジネスマンが米国に資産を置いておくと危ないとばかりに、他の国に移すために慌てふためいて米国に向かったというわけです。

 誠に滑稽な話ではありませんか。昨年来、米中貿易戦争が始まっても、中国人の高級幹部、金持ちは相変わらず米国に資産を置いていたんです。貿易戦争とはいえ、戦っている相手国にですよ。安心し切って資産を米国に委ねていたのです。彼らがまず、自国に資産を置かない、まったく自国を信用していないんというのが、まず悲しい事実ですが、、。いざ国内で自分の立場が悪くなると、海外に逃亡し、そこで生活するための資金を確保しておきたいという思いもあるのでしょう。

 中国人幹部の資産凍結という法律が作られると、さすがに危ないと見たか、他の国に移そうと慌てふためいたのが面白い。実は、香港人権法の大きな意味は、この資産凍結にあるのだと言われています。だから、他国に移そうとするのだが、その資産移転先も自分の国ではなく第3国なのです。カナダやオーストラリア、英国という同じ英語圏というのですから、これも噴飯ものです。

 もし、カナダやオーストラリアが同じような内容の香港人権法を作ったらどうなるのか。今度は、どこに持っていくのか。あるいは日本に大量の資金が流れるのかも知れません。日本は、中国への配慮が行き届いた国ですから、決して香港人権法など作りません。たとえ、善良なる国民が中国のわけの分からないスパイ防止法などの容疑で逮捕、拘束されても、政府はまともな抗議もできない国ですから。

 中国の現象を見ていると、やはり独裁国家というのは勝手気まま、自在であっていいなと感じます。ただ、権力者が自分の国を信用していないというのが最大の悲劇ですが、、。北朝鮮金正恩委員長も子供の時代にちゃっかり在日朝鮮人だった母親と一緒に偽パスポートで東京ディズニーランドに来ています。青年時代に暮らしたことがあるスイス、西欧に大量の外貨資産を持っていると言われています。いつ政権が潰えても、外国で優雅に暮らしていけるように。今、日本や西側に対しさんざん悪態をついているのに、日本はじめ西側の良さはしっかり利用し尽くしているんですね。

 これに比べたら、安倍首相が「桜を見る会」に選挙区の地元後援会を特別枠で800人呼んだなんてこまい話、かわいい話ではありませんか。だからと言って、野党は金輪際追及の手を緩めてはなりません。民主主義はあくまで反対勢力の追及、荒探しがあって初めて健全化するのですから。

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 上の写真は、京都郊外大原・三千院にあるもみじのトンネル.。一緒に写っているのは、京都旅行に同行した小、中学校時代の同窓生。