つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

首相補佐官の不倫旅行、権力腐敗の一環かも

 「権力は腐敗する。絶対的な権力は絶対に腐敗する」と英国の文明史家、ジョン・アクトンがいみじくも指摘していましたが、今の安倍政権を見ると、なんだかそんな雰囲気を漂わせています。これも長期政権の弊害でしょうか。安倍首相自身のモリカケ問題とか、桜を見る会問題一つひとつは大したことではありませんが、内閣の全体像を見ると、どうも驕りが見られるような様子が否めません。

 しかも、長期政権になると、必ず周囲にトラの威を借るキツネも現れるのです。首相補佐官である和泉洋人氏は言わばその類いの人でしょう。仕事上で親しい厚労省の女性官房審議官と一緒に出張し、”不倫旅行”を楽しんだことが週刊誌にばれてしまいました。出張の目的は、IPS細胞で有名な山中伸弥教授と面談し、これ以上の研究費増額は認めないという趣旨のことを言うためだったらしい。でも、そんなことは、山中氏を東京に呼べば済む話だし、出張にしても審議官一人が行けばいいことです。なぜ、多忙である天下の首相補佐官まで同行する必要があったのか、はなはだ疑問です。

 女性審議官は医官ですが、本来、キャリアから言って審議官などなれない御仁。ですが、首相官邸での業務を経た後、異例の出世を遂げています。これは恐らく和泉氏、官邸筋の強い押しで決まったとも言われています。つまり、2人はかなり親しい関係にあったことは間違いない。週刊誌に京都で隠し撮りされたショットでは、和泉氏が河原町の甘味処で女性からスプーンに盛られたかき氷を口で受けていましたし、観光地で腕を組んで歩いていました。単に官邸の幹部と官庁の幹部職員という関係ならそこまでするか。

 それにしても、京都へ出張を装った不倫旅行とは、豪勢と言うか、大胆と言うか、国民をなめていると言うか、ある意味間抜けと言うか。2人の関係は前からうわさになっていたそうですから、パパラッチがこの旅行をかぎつけないわけがないのです。それも、かき氷のやりとりにとどまらず、縁結びの神で有名な北山深くの貴船神社まで訪れ、参拝したとか。小生も11月末、小中学校の同級生とこの貴船神社を訪れていますが、つらつら思うに、よくあんな遠いところまで行ったなーとの印象です。

 出張の際のついでの観光なら、せいぜい金閣銀閣寺、伏見稲荷、東寺などの街中のところにとどめるでしょう。鞍馬や貴船などディープなところに行くというのは、2人が濃厚な関係であることを印象づけます。和泉氏はその後、取材記者の体当たりインタビューに対し、「僕はもうじいちゃんですよ」などと言って不倫を否定していましたが、それは年齢を盾にした嘘でしょう。和泉氏は66歳、相手の女性は52歳とか。今どきこの年齢なら、男女関係は否定できません。

 まあ、不倫は基本的に個人の自由で、法に触れるわけではありません。双方が納得づくで、費用が自費であればどうぞご随意にということなんですが、問題は、彼らが出張と称して、少なくとも交通費などで公金を使っていることです。つまり、公私混同が分からない輩が権力中枢にいるわけですから、これは明らかに長期政権にかかわる権力の腐敗の一つとも言えるでしょうね。

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  上の写真は、大学に行く途中の整体院の店先にある石造の犬。毎年、クリスマシーズンはサンタの服を着るのですが、今年はミッキーマウスも一緒にいました。