つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

丸、長野の”交換”は広島が得だろう

 FAで巨人に移った丸佳浩選手の人的補償として、広島は長野久義選手を指名しました。広島の外野陣は丸が抜けても充実しているので、多分中継ぎの投手を獲るのではないかというのが一般的な見方でした。それが同じ外野手とは、正直、びっくりしました。これはFAの結果とは言え、事実上、大物選手同士のトレードという形になりました。で、どちらが得したかと言えば、小生は広島側ではないかと思うのです。
 長野は他球団から2度もドラフト指名されても、それを蹴って巨人に入ったことで有名です。子供のころから巨人があこがれのチームで、どうしてもという気持ちだったのでしょうが、小生に言わせれば、ちょっと大人げない感じも受けました。その長野が巨人からプロテクトされず、事実上追い出されることになったわけですから、巨人愛が巨人憎悪に変わる可能性もありましょう。
 移籍発表後に長野は「強いチームに選んでいただき光栄です」などと発言していました。小生は、これは社交辞令でなく、結構本心ではないかと見ています。昨年は芳しい成績が上げられず、ゲームに出られず、くやしい思いがあったので、他球団でもいいから、もう一花咲かせたいという気持ちもどこかにあったことは間違いないでしょう。
 かつて定岡なる巨人のピッチャーはトレードに出されると分かると、引退してしまったけど、これほど愚かな選択はない。どこでも必要とされる限り、選手は最大限能力を発揮することを考えるべきです。長野は34歳といえども、もともと首位打者も獲ったことがあるように潜在能力が高い選手。ここは心機一転、他チームに移って新しい環境でやった方が再生するような感じがします。あと3、4年は活躍できると思います。
 逆に丸佳浩の方がどうか。他の巨人選手は、長野というチームの支柱になるような生え抜き選手の移籍の原因を作った彼に対して厳しい目を向けるでしょう。風当たりは強くなります。まして年棒がキャップテンを務める坂本勇人より高額であれば、嫉妬心が生まれ、やがてそれが反発心となり、チーム全体の軋轢を生むかも知れません。
 丸はもともと打率3割そこそこのバッターで、かつて巨人に移った張本や落合のような飛びぬけた能力があるわけではない。恐らく良い結果が残せないのではないかと思います。今回の丸獲得は、本人にとっても、チームにとっても良い結果は生まないでしょう。原監督は選択の愚かさを知るべきです。以上は、巨人嫌いの多分に偏った、希望的な観測ですが、結構当たっているような気がします。

 上の写真は奄美大島で見た手長蜘蛛。