つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

今年の流行語大賞候補は困らない

 コロナ、コロナと叫んでいるうちに、今年も半年が終わろうとしています。さまざまなイベントが中止され、自粛を強いられて、小生的にはなんと虚しい時間が過ぎ去ったなと感じていますが、一方で、この期間を有効利用し、習い事、技術の鍛錬ができた、まとまった仕事ができたと充実の期間だと感じている人もいるかも知れません。人それぞれです。が、やはり社会というのは人間関係であり、それを阻害された環境というのは感心しません。

 毎年年末に流行語大賞選びというイベントがあるけど、今年は新型コロナウイルス関連でいっぱい新語が出ているので、全然選択に困らないでしょうね。第一、「新型コロナウイルス」という言葉自体が、今ではメディアに嫌になるほど出ていますが、昨年まではなかった言葉で、今年の流行語大賞の第一候補でしょう。この言葉は長すぎるので通常「コロナ」と言われていますが、コロナはメキシコのビール名や日本にもコロナ電気などの会社もあり、迷惑していることと思われます。

 まあ、われわれの生活に関係したところでは、一番インパクトを与えたのは「自粛」でしょう。自粛の言葉自体は新鮮ではありませんが、でも今年前半、全世界の人がこれによって大変な目に遭ったのですから、流行語の筆頭に挙げてもいいのかも。自粛のほか、「自粛疲れ」「自粛警察」「自粛破り」とかもありました。自粛や「アラート」で出勤できなくなると「テレワーク」「リモートワーク」を余儀なくされ、「オンライン会議」とか「リモート飲み会」がはやりました。

 あとは、「アベノマスク」「10万円給付金」も有力候補。アベノマスクはアベノミクスをもじった言葉ですが、今では”本家”より人口に膾炙しました。確かに、全国民に配っているのに、こんな”給食当番マスク”を有名人で安倍さん以外やっている人を見たことがないもので。まだ正式に認可されていませんが、特効薬候補と言われる「アビガン」「レムデシベル」なども結構知られるようになって流行語の候補です。世間の人間がそれだけ首を長くして特効薬とワクチンの出現を待っているからでしょう。

 「ソーシャルディスタンス」を取らないと、「クラスター」という集団発生となります。クラスターが多発したキャバクラ、ホストクラブなどは「夜の街関連」という表現でまとめられました。これまで盛り場などという言い方はあったけど、夜の街とは面白い。いわゆる大衆酒場でなく、風俗、接客を伴う場をイメージしたものでしょうが、ある意味、新鮮な響きがありました。日本ではなかったけど、中国、欧州などで「ロックダウン」「都市封鎖」の措置が取られ、おどろおどろしい感じも与えました。

 あ、それから、テレビを見ていていつも気になっていたのが、「コロナがしゅうそくする」の「しゅうそく」の漢字。「終息」が出てきたり、「収束」が出てきたりとまちまちでした。共同通信の記者ハンドブックによると、「収束」は事態を収めることで、主に他動詞として使い、「終息」は「終わる」「絶える」という意味で、自動詞に限定されて使うものとされています。であれば、使用方法は分かりやすいのではないかと思います。

 ちなみに、「マスクをつける」と言う場合、「付ける」と書くか「着ける」と書くか。ネットによれば、3分の2の人は「着ける」と書くようです。着脱という言葉から来ているのでしょうが、でもマスクは「取る」「外す」もので「脱ぐ」とは言いませんね。この辺が日本語の難しいところ。小生がメディアの端くれにいた昔、こういう時の書き方によく迷いました。マスクをつけるというのは恐らく、平仮名を採用していたように記憶していますが、、。

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 上の写真は、小生の自宅マンション前にある横浜中央図書館玄関の紫陽花。なぜか白色です。