つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

遠い将来に目標年設定されるのは辛い

 外環道の大深度工事`が原因で東京・調布市内の住宅地が陥没したため、同じように地下にリニアモーターカーの工事が行われそうな大田区田園調布の住民が不安になっているという話がテレビワイドショーで取り上げられていました。それはそれで、日本一の高級住宅地住民にとっては、財産価値の維持の問題もさることながら、日常生活上も大いに心配でしょう。

 ということで、リニアモーターカーの話題が併せて出てきましたが、まず品川-名古屋間の開業が2027年、大阪までは2045年の完成予定だと言うのです。品川ー名古屋のうち品川-相模原間はまだ全然手が付けられておらず、問題になっているように今まさに大型掘削機で地下を掘ろうとしている段階。ですから、今回の調布問題の発生で、リニアの大深度地下工事に対してもルート地上の住民の反対運動が起きるのは必至です。

 加えて、静岡県でも南アルプス周辺のトンネル工事について、大井川の水系、地下水への影響があるとして県知事が問題視し、地元住民は工事差し止めの訴訟を起こす勢い。まあ、難題山積であり、2027年の開業なんてとても無理でしょうね。すでに東京―大阪間を2時間半以内で走る新幹線があるのですから、それが1時間程度縮まることにどれだけの意味があるのかは知りませんが、まあ経済成長のためには公共事業は必要ですから、将来採算が取れるというのならやればいいと思います。

 今回は、そのリニアを論ずるつもりはありません。小生自身、中国・上海で市内から浦東空港までのリニアに試乗したことがあって別段珍しい乗り物とは思いませんし、速度アップについてもそれほど関心があるわけではありません。そんなことより今回、田園調布住民のリニア工事に対する不安の話題が出て、その完成の目標年が2027年ということを知って驚きました。今までリニアなんて遠い先の話と思っていたので開業年まで関心がなかったのですが、順調にいったらあと7年で乗れていたんですね。

 歳を取ると、何々の完成は何年後になるなどという宣伝文句が虚しく聞こえてきます。特にそれが遠い将来のことであると。というのはその時期に自分はいくつになるのか、生きているかどうかということも併せて考えてしまうからです。まあ、リニアを例に取れば、順調にいったときの2027年名古屋までの開業時には、何とか生きていられるかも知れない。だが、大阪開通時の2045年は無理、100歳近くなるので恐らくこの世にいないでしょう。と思うと、ほとんど何十年後完成という目標年は、高齢者にとって白々しい響きしかないのです。

 今も大いなる謎となっている1963年のジョン・F・ケネディ米大統領の暗殺事件。この事件について実はさまざまな事情聴取がなされており、ほぼ真実が分かっているのですが、この調書の内容は2039年まで未開示となっています。なぜ未開示かというと、関係者がまだ生存していて、世間から糾弾される恐れもあるからとのこと。だが、2039年ならほぼ全員が死に絶えるであろうから、迷惑のかかる生存者はいなくなるという寸法です。

 小生がケネディ暗殺事件に遭遇したのは中学生の時ですから、強烈な印象が残っており、今でも大いに関心があります。暗殺犯人のオズワルドはマフィアのルビーという男に殺されているが、その暗殺の連鎖は何か。FBIが関与しているとか、当時の副大統領で暗殺後に大統領職を引き継いだリンドン・ジョンソンが関係していたとのうわさもあります。まあ、情報開示される2039年には、われわれ団塊の世代は90歳以上になるわけですから、この年まで生きられるのはレアでありましょう。ですから、小生などは生きて真実を知ることはないとあきらめています。

 今となっては何事も、期待を持たせる目標年はせめて2,3年先の話にしてほしいと思います。東京オリンピックは1年先延ばしになったけど、来年見ることはできるでしょう。4年先のパリオリンピックも恐らく大丈夫かな。ただ、その次となるとちょっと心配になる。今活躍しているエンジェルスの大谷祥平やヤクルトの村上宗隆が引退するセレモニーなんて当然見られないだろうなと考えると、ちょっと寂しくなります。でも、どんな人間も永遠に生きることはできない、そういう諦観というか、割り切りも必要ですね。

 上の写真は、野毛飲み屋街のあるスナック店頭。下の方は横浜関内の日本大通り先にあるハワイアンレストランの入り口風景。このレストランは夜になると、入り口上で数本のガスバーナーの火が燃やされる。