つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

新庄の経済効果、60億円どころでない!

 よくよく考えると新庄剛志という男、サッカーの大迫勇也並みに半端じゃない。日本ハム監督就任記者会見の時のいでたちを見ると、小生はこいつ馬鹿か、単なるナルシストかと思いましたし、内人などは吐き気がするほど毛嫌いしていました。でも、後から冷静に見てみると、あの軽薄の極みのようないでたちは彼にとって計算済み。目立つこと、話題づくりによって北海道のチームをもう一度盛り立てたいという健気な思いがあったのでしょう。彼を監督に選んだ会社側にしてみても、彼が目立つことを望んでいたのであり、計算通りの状況ではないでしょうか。

 ある調査によると、新庄が監督に選ばれたことでの経済効果は60億円だと言います。小生が見るに、60億円どころで済まない、その数倍はあると思います。これまでのメディアの報道ぶりからも十分効果の発揮が見て取れる。まず日ハムの秋季キャンプが取り上げられ、その場に行った新庄は感想を聞かれ、トライアウト視察に行った時にインタビューを受け、さらには野村克也の偲ぶ会でも注目されました。今後も、年末年始にかけてどこに行くにも記者が付いていき、報じると思います。例えば、初詣でにどこに行ったかとか、選手の自主トレを見に行ったかとか。

 スポーツ新聞社にとって冬、特に12月はもっともネタに困る時。だから、野球については、どの選手が年棒改定でいくらいくらになったとか、薄給の読者にとっては別段興味もないニュースを大々的に報じるのです。そんな時にスター性十分の新庄は格好のネタになります。来年度から中日の監督になる立浪和義の方が現役時代の成績がはるかにすごいのですが、彼の一挙手一投足は今、全国ニュースになっていませんよね。かつての長嶋選手ではないが、選手は成績でなく、インプレッションなのです。

 新庄は確かにナルシシズムの極致で、目立ちたがり屋。でも注目されるに値する能力もあり、努力もしています。鎌ヶ谷の秋季キャンプに行って、遠投などで選手たちにアドバイスをし、清宮幸太郎に減量を言っていましたが、的確だと思います。彼は野村監督から一時、二刀流を進言されるほど強肩ですし、彼の体型は現役時代と変わらないくらいスマートですから説得力があります。インタビューでの話しぶりも偉そうではないし、嫌味がない。むしろほのぼのとした印象すら与えます。で見ると、これまでのところ、新庄を監督にして良かったと日ハム本社も感じていると思います。

 でも、本当の評価は来年のペナントに入ってからでしょうね。もし、負けが込めば、あの”軽薄さ”が裏目に出て何を言われるか、くそみそに言われかねません。残念ながら、西川遥輝、太田泰示、秋吉亮という優秀なバッター、投手を自由契約にしてしまいましたから、他チームから優秀な選手を獲らない限り、来年の戦力低下は免れません。新庄自身は2軍にいる若手の台頭に期待しているようですが、それほど簡単でもないでしょう。

 やはり、外人選手頼みでしかないのでしょうから、稲葉篤紀GMも本社も協力してあげてください。来年は最下位を脱し、Aクラス入りすれば良しということでしょうか。でも再来年はそれで許してくれません。新庄人気だけでは限界がありますから、強くならなければ、札幌ドーム、いや新球場に客は来ません。ということで、新庄ビッグボスにはぜひ格好だけでなく野球の強さでも目立つよう頑張ってもらいたいと思います。

 上の写真は、横浜・野毛の飲み屋街、昼間の風景。野毛には若者向けの面白い店が多い。