つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

日本共産党にロシア侵略への具体策ないのか

 よくよく思い起こせば、7月の参院選までもう4カ月しかないんですね。国政選挙ですから、本来ならもうかなり熱が伝わってきてもいいのですが、世間はさっぱりの感じがします。これもロシアによるウクライナ侵攻の影響か。でも最近、小生の自宅マンションの郵便受けに共産党神奈川選挙区の立候補予定者のチラシが入っていたので、ああ、この政党の細胞(末端党員)は相変わらず頑張っているのかと思いました。でも、チラシの内容を見ていると、あきれると言うか、よく分らないというか、小生に言わせれば、ほぼ読むに堪えないものでした。

 共産党のチラシは表の冒頭に「NO WAR-ロシアはウクライナから即時撤退せよ」と大書しています。これはこれでいいでしょう。ただ驚くのは、その下に志位和夫委員長の街頭演説の内容として「世界の国々と市民社会が『戦争やめよ』『国連憲章を守れ』の一点で声を上げ、力を合わせよう」としています。戦争やめよ、国連憲章守れはその通りなのですが、その方法論が書かれていない。何ら自党が提唱する具体策を示しておらず、「声を上げ、力を合わせる」としか言っていない。今、国連が機能しないから問題なのであって、国連憲章など持ち出して何になるのか。

 次に驚くのが女性の参院議員の発言。核兵器の先制使用まで示唆するロシアを「被爆国として断じて許さない」としたのはいいが、その次に「日本政府に平和と国際秩序の破壊を許さない確固とした対応を求める」と述べるだけで、これまた具体的に何をするべきかは言っていない。志位委員長の言葉通り単にロシアに向かって「核兵器での脅しは止めよ」と声を張り上げるだけでいいのか。

 で、チラシの裏の方を読むと、「憲法9条をいかした平和外交こそ」必要なんだとのたまわっている。「日本政府の断固たる対応」と「9条をいかした平和外交」とどうつながるのか、わけが分からない。さらにチラシは、敵基地攻撃能力の検討を公言する岸田首相は問題だとか、日本の2022年度予算案で6兆円の大軍拡予算を組んだのは許されないとか書くのです。ウクライナで起きている現実を見て日本の安全保障を真剣に考えているとはとても思えず、ほとんど現実を度外視したユートピア的理想論の羅列です。

 旧ソ連時代、かの国の政権党は同じ共産党を名乗っていて、プーチンもその下部の情報組織に所属していた人なのですから、その関係で日本共産党クレムリンに行ってプーチンを説得してきますくらいのことは言って欲しかった。いや、そこまでできないのなら、せめて「もっとロシア制裁を強めて、プーチン周辺の財閥オルガルヒを徹底的に追い込む」「侵略国ロシアの糧道、銭の道を断つべきだ」程度のことは言ってもらいたかった。

 ウクライナ人民が戦火にさらされている時に、理想論だけ言ってお茶を濁す政党に未来はないと思います。言っては悪いが、これでよくこんな政党を支持する人がいるものだとしみじみ思います。とは言いながらも、夏の参院選に向け、自民党の独歩高を阻止するために立民も共産党もそれなりに頑張って欲しい。ですから、選挙までにどうか有権者の疑問に答えられるよう、しっかりとした安全保障の具体論を構築して欲しいと思います。

 上の写真は、みなとみらい地区のワールドポーターズにあるアクアリウム