つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

日本も核にも耐えるシェルターが必要では

 ウクライナ戦争でロシアの悪魔プーチンは核攻撃までほのめかしました。本来、きちんとした核兵器管理を義務付けられている5大国の一つが自ら”率先して”核兵器を使うことを公言するとは何事か。およそ狂っているとしか思えない。でも、5大国でも狂った奴がリーダーになり得るのだから、ロシアというのは実に怖い。それが隣国なんですから。日本の隣国にこのほか、やたらミサイルをぶっ放す恐ろしい若者指導者もいました。これは何を目的にしているか分かりませんが、いずれにしても他国に撃ち込んだり、他国の領土を侵したりしない分だけプーチンよりはましなのかも知れません。

 今日朝、テレビのワイドショーを見ていたら、松戸市の複数の神社で、プーチン呪いの藁人形が木に釘で打ち込まれた状態で見つかったことを報じていました。結構、きっちり作った藁人形で、わざわざプーチンの顔写真も付けて、そこにも釘を打ち込んでいました。どこの誰の”犯行”かは分かりませんが、複数の神社で多数となると、随分な執念深さを感じます。ただ、よくよく思うに、何となく我々もウクライナ戦争の一日も早い終結、そのためにはプーチンが殺されないかなどと、心の内で願っている部分があるので、この藁人形にちょっと留飲が下がるところもありました。

 核戦争の話に戻ります。ウクライナ戦争で攻撃された町や村の映像を見て、しみじみ感じたのはウクライナってビルや一戸建てでも、結構地下室、それも核シェルターにもなり得るような施設を持っているんだなということでした。北朝鮮の地下鉄が核シェルターも兼ねていることは有名ですが、旧ソ連、東欧諸国も、昔ワルシャワ条約機構NATOが対峙していて互いに中距離核ミサイルを配備していたので、核攻撃もあり得るとして核シェルターを用意していたようです。

 それに比べて、NATO原加盟国は核戦争を現実なものとしてとらえていたか。ドイツは今回、ウクライナ戦争を見て2022年度予算にGDP比2・12倍という大型の国防費を計上し、その中でかなりの額をシェルター建設、改修費に充てることを決めました。もともと599カ所の公共避難所(シェルター)を持っているのですが、その数を増やすと同時に、既存シェルターも市民がその中でしばらく生活できるようバージョンアップを図る計画とのことです。

 既存のシェルターは、「やはり核戦争なんてあり得ない」とばかり、お座なりに造ったものだったのでしょう。で、今回ウクライナ市民が地下鉄や地下室などで生活するのを見て、改めて戦争になった場合の現実を感じたものと思われます。何だか、今の欧州は1960年代、70年代、東西が対立した時代に戻ってしまったようです。

 翻って日本はどうなんだろう。核兵器保有国の北朝鮮が再三日本海弾道ミサイルを撃ち込んでいます。今のところ、日本を射程内に入れてないようですが、万一日本を攻撃目標にすると宣言したら、我々はどうしたらいいのか。公共のシェルターと銘打ったものは一つもない。ミサイルが撃ち込まれたら我々はどこに逃げれば良いのか。東京など都会には地下鉄やビルの地下がありますが、昼間の都会人口をすべて吸収できるほどではないでしょう。やはり、本格的に防空シェルター、それも核攻撃にも耐え得るシェルターの設置(平時は別途使用でも良い)を考えるべきではないのか。

 韓国は定期的に防空警報サイレンを鳴らし、それに合わせシェルターに逃げる訓練を実施しています。でも、日本はそんなことをしたら、いわゆる左翼の姉さん、兄さん方が目くじらを立てるでしょう。平和ボケというのは本当に恐ろしい。平和であって欲しいと念じると、間違いなく平和になると信じ込んでしまう人たちがいるのですから。ウクライナを見ても「あんなこと日本には起こらない、関係ない」と思っている人がいるのですから、始末が悪いです。

 上の写真は、今月10日発売の小生執筆の時代小説2作目の表紙。