つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

動機が分かりにくい常陸太田の女性殺人事件

 男女の出会いはいろいろあるので、一概にネットのSNSで知り合ったから悪いということはないと思います。小生の知り合いの中にも、バーで知り合って意気投合し、その後交際に発展して結婚した例、下世話に言えば、近くで飲んでいてナンパした人とうまくいって結婚したというケースもあります。今はネットですが、昔は雑誌などのペンフレンド募集なるものがあり、文通を通じて深い交際に発展することもありました。だから、今回、常陸太田市で殺害された23歳の女性について、知り合った経緯がネットだったということだけで軽薄だと決めつけることはできないと思います。要は、相手が悪すぎたのです。

 確かに、結婚相談所などや知り合いを通じての見合い結婚の場合、事前に相手の個人情報が入手できるし、交際の過程でも第3者の介入があって、いわゆる監視の目が行き届きやすい。その点では、ダイレクトに知り合うと個人情報がぼやける部分がありましょう。SNS上でそこに個人情報が書かれてあったにしても、それは嘘かも知れません。相談所や知り合いを通じれば、それは一定の事後調査が行われるので、SNSよりは確かな情報だし、なかなか危険な状況にはならないと感じます。

 常陸太田の山林で殺害された女性は東京都文京区の住人のようで、男の誘いに応じてわざわざ東京から茨城県の水戸の先にまで一人で電車で出かけ、常陸太田駅で男と合流したようです。すごい行動力です。ただ、男の住所が小田原に近い神奈川県西部の南足柄市ということからすると、なぜか不自然。東京か神奈川辺りで会えなかったのかなどと、われわれのような老齢の人間は考えてしまいます。

 男がその地に別荘を持っていたからと言えばそれまでですが、単に会うだけなら、そんな遠くまで行く必要があるのか。それもなぜ南足柄でなく、常陸太田なのか。南足柄なら小田原から小田急電車もあるので日帰りもできるけど、常陸太田は無理でしょう。泊まることが前提になります。二人の男女関係の深さが分からないので、今一つはっきりと物が言えませんが、相手の個人宅へ宿泊を前提に一人で行くことは危険と隣り合わせであることを知るべきです。

 小生は子供がいないので、子供の男女関係など考えたこともありません。ですが、もし娘がいて「SNSで知り合った男の別荘に行く」と言ったら、恐らく「止めろ」と言うでしょうね。その男がどんな人間か分からないので、取りあえず、「俺に紹介しろ。家に連れてくる必要はない。外の飲み屋でもいい。俺と顔を合わせるようにしろ」と言うでしょう。相手は女性の親を知れば、その後の行動はかなり制限されます。いわゆる国家関係で言うところの安全保障上の抑止力になると思うのです。

 この事件、殺人の動機がいまいち分かりにくい。ワイドショーの情報によれば、男は女性に手錠をかけていたとのこと。それは「合意に基づくものだ」と男は主張していますが、どういうことなんだろう。小生には理解できないSMのプレイなんだと主張するのか。事実であれば、被害者にも隙があったということになってしまうのですが、可哀そうに死人に口なし、弁明することはできません。要は、殺人という結果がすべてなのであって、手錠は犯行者の異常性を証明する以外のものではありません。いずれにせよ、動機の解明が急がれます。

 上の写真は、横浜みなとみらい地区で見た公園垣根のバラ。