つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

岸田さん、ペーパー見ないで国民目線で語れ

 神奈川県でも気温10度以下、だんだん冬らしく寒くなってきました。それでも、われわれは床暖房と電気ストーブでぬくぬくと暮らしているのですが、一方でウクライナ戦争の現実をユーチューブで見ると、本当に可哀そうでなりません。恐らく零下の寒々とした白い原野の中で戦っている兵士、電気や満足な水のない生活を強いられる市民。彼らの心情を思うと、本当に察するに余りあります。祖国を守るために必死に戦っているウクライナの兵士に敬意を表すのはもちろんですが、国家の指導者によって強引に戦地に連れてこられて、大義もない戦争に付き合わされているロシアの兵士にも哀れさを感じます。

 今のウクライナの現実のように、ある日突然隣国が大した理由もなく攻め込んで来ることがあるのです。それで家を焼かれ、財産を奪われ、男は殺され、女性は乱暴される。そんな理不尽なことがこの21世紀の時代に起こっていいのか。改めて驚かされ、怒りが沸きます。プーチンウクライナのわずかな領土を奪うために自国民7-8万人を殺していったい採算が取れると思っているのか。本当にバカとしか言いようがないのですが、開戦からすでに10か月近く経つのにいまだに止めようとしない。そのバカな指導者の号令に唯々諾々と従うロシア人にもまた呆れてしまいますが……。

 ということで、よくよく考えれば、残念ながら日本もロシアの隣国。いつ攻め込んでくるか分からないバカな国が隣にいるのです。ウクライナを見ると、それが現実なんです。だから、安全保障は今、焦眉の急です。しっかりと防衛力をつけておかなければなりません。で、今、自民党では防衛力強化の方案が検討されています。その件では、ごく一部の政党を除いてコンセンサスが得られているようですが、問題は27年度までに防衛予算をGDPの2%まで持っていくという方法論。具体的には財源確保の問題と言ってもいいでしょう。

 昨今の動きを見ると、残念ながら、岸田首相が本当に防衛力アップに熱心であるのかどうか、判別できません。彼は記者会見で訴えるときに、ずっと下のペーパーを見て読んでいるだけで国民目線になっていない。単に役所の文書を読み上げているだけでは迫力に欠ける。説得力は生まれないし、誠意は伝わらない。小泉首相が郵政民政化を訴え、その賛否を解散で問うと宣言したように言葉で国民に呼びかけて欲しいのです。防衛力強化は今、ほとんどの国民がウクライナの現実を見て了解していると思います。ですから、ある意味防衛力強化は今がチャンス、断固強気に進んで欲しいのです。おどおどしてどうすんですか。

 おどおどという点では、財源問題でも表れています。増税という言葉で国民の支持を失ってはまずいとばかりに法人、個人の税目に触れないようにして、たばこ税アップとか国債などあまり国民を刺激しないような税目での補填を言っている。(国債補填を言っているのは岸田よりむしろ安倍派の連中か)東日本大震災の復興税は広く国民からパーセンテージを示して取っていますが、国防力アップ予算ではそのパーセンテージを示そうとしない。「防衛力増強は国民の責任」といって批判されると、すぐに「我々の責任」などと姑息な字句修正をする。防衛力アップがそんなに後ろめたいことか。なんでそんなにおどおどしているのか。国防が必要なことは論を待たないことでしょう。

 復興税と同じように、きちんと税目を挙げて、堂々とパーセンテージを示し、広く国民から取ったらいい。「国防力アップのためにはこれこれの武器が必要であり、迎撃だけでなく報復戦力を含めた防衛態勢が必要だ。そのためにGDP比2%は断固確保しなければならない。それは私の考え方であり、必要性について改めて国民の真意を問いたい」と言って解散に打って出るくらいの気構えを示したらいい。そのくらいのことをしなければ、岸田首相が真に国防を考えているとは思われないでしょう。

 上の写真2枚は横浜・関内の横浜スタジアムわきにある横浜公園内の紅葉。下の方は、横浜スタジアムの中。一般向けの開放日だったので、ちょっと覗いてみました。人工芝ってこういうものだったのかと改めて理解させられました。