つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

地球人口、80億人以上でもやっていけるのか

 昨年11月中旬、地球の総人口は80億人に達したとか。70億人になったのが2011年だそうですから、たった11年で10億人も増えた勘定です。単純な疑問ですが、日本をはじめとする先進国、中国では少子化が進んで、これらの国々の人口はやがて減少傾向に転じていきます。それでも、地球の総人口が増えていくってどういうこと?これは恐らく発展途上国の”仕業”かと思います。インドや中東、アフリカが主たる人口増の原因国です。そのほかにも東南アジアや中南米もそれなりに”貢献”しているのかも知れません。

 それで、気になるのが、地球は80億人人口を養っていけるのかという点。最近の例から今後も10年ちょっとで10億人増えていく勘定なら、90億人、100億人への到達もそれほど遠くない。確か以前にも書いたと思いますが、ローマクラブは1970年代ころ、地球のキャパシティーは30数億人、40億人未満だとか言っていました。それに比べると、今はすでに2倍以上の数です。人間、最低限でも生きていくためには食糧、エネルギーが必要ですが、今の供給体制で80億人、90億人を養っていけるのかと心配してしまいます。

 人口増に対し、世間の批評家から、善悪を判断する明確なコメントは聞かれません。ですが、抑制気味であって欲しいとの見方が大多数だと思います。少なくとも今のエネルギー、食糧の供給状態を見れば、これ以上の人口増は望ましくないとの思いを持つ人がほとんどでしょう。それなのに、テレビでやっているユニセフのコマーシャルは逆行の感じ。飢えた感じのアフリカの黒人の子供を出演させ、「この子らに支援を。一日100円(1か月3000円)で命が救えるマンスリーサポート」などと言って、あたかも発展途上国の無計画な出産に賛意を示し、先進国の支援は当然と訴えているようです。

 確かに、人口増に対し楽観的な見方もあります。エネルギー供給に関して、化石燃料原子力に頼らなくても、自然エネルギーがあるし、今後水素のほか新たな燃料が創出される可能性もあるから問題ない。食糧についても、自然生産物や露地栽培で十分賄えなくとも、栽培飼育、栽培漁業、植物ファクトリーを発展させれば十分ではないかという見方もあります。しかし小生は、これにも限度があるように感じます。

 どう考えても、人口増は地球に対しマイナス影響を及ぼすだけだと思います。地球温暖化の観点から見ても、単純にヒトは酸素を吸い、二酸化炭素を排出しますから、人口増はマイナス要因です。このまま人口増の中で化石燃料がますます使われれば、温暖化するのは必然。極地の氷が解け、海水面が上がって陸地の生活空間を狭めるだけでなく、夏の空気が40度、50度になり、いかにエアコンがあっても生活しにくくなります。エアコンのないところは生活空間を失うでしょう。

 でも、人口が増えたからといって、現在数を人工的、機械的に削減することはできない。やれることといったら、今後の数を抑えることしかできない。だから、人口増を”悪”とするならば、高出産国に産児制限をお願いするしかないのでしょう。1970年代に世界人口会議というのが開かれ、人口増問題を協議したけど、結局、何の成果も得られなかった。出産というのは人間の習慣、生理、宗教、経済、知識水準などさまざまなファクターと関わるので、そう簡単に規律を決められるものではないのでしょう。

 昔から、一定のスペースで人間(生物)の数が増えると、戦争が起きるか、菌やウイルスがはびこるとか言われています。今、無意味なウクライナ戦争が起き、コロナウイルスが流行っているのは、あるいは人口減を図るための神のなせる”業”かも知れません。ハーメルンの笛吹き男みたいな奴が出てきて、人間をどこかに連れ去ってしまうケースがあるかも知れません。人口問題は難しいテーマです。

 上の写真は昨年秋に行った伊豆下田でのスナップ。「保命酒」という養命酒みたいな酒がありました。下の方は、吉田松陰が米の黒船艦隊に乗り込むために下田に来訪、宿泊した宿とか。