つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

ヌートバーこそ真に日本人魂を持った男だ

 

 WBCの地区予選、終わってみれば、日本は4勝零敗。先発投手陣の完璧な封じ込め(ダルビッシュはちょっと違ったが…)、タイムリー安打の連発、大谷の大ホームランも出て、日本人には十分満足した結果ではなかったか。とりわけ、二世日本人ハーフのヌートバーはすごかった。前のブログで「もう少し日本語を話して欲しかった」と苦言を呈しました。それはそれとして、今回の彼のパフォーマンスを見ると、十分”日本人”になるよう努力しているように見受けられ、小生は嬉しかった。

 中国戦、韓国戦で見せた相手側のテキサス安打を全力前進して阻止したこと。ほとんどの日本人はあれを見て、彼のタイムリーヒット以上に感動したことでしょう。特に、韓国戦であのテキサス性の当たりをヒットにしていたら、その後の展開はどうなっていたか分かりません。ヌートの突っ込みは、場合によってはけがをする危険なものだっただけに、もしおざなり参加の人だったら、やらなかったでしょう。そのリスクをヌートは厭わなかった。その意味では、日本国のために頑張ろうという意思が十分すぎるほど伝わり、感動しました。彼こそ真に日本魂を持った男です。

 テレビで拝見しましたが、ヌートのお母上の久美子さんも明るい性格の人で安心しました。ああいう明るい母親に育てられたからこそ、天真爛漫で謙虚。その中で日本の良さを知り、日本人を誇りに思い、日本のために尽くそうという思いが出てくるのだと思います。そういう意味では、日本は他国にも尊敬されるように、もっともっと良い国にならなければなりません。情報過多で国々がインターナショナルに相互に理解できる状況にある今、日本人は他国人の手本になるような明るさ、優しさ、謙虚さをもっともっと持つべきでしょう。

 それはそうと、WBCの直後に、大相撲春場所も始まりました。相撲大好き馬鹿ですから、原稿書きなどなく時間がある時には、幕下の取り組みから見てしまいます。前にも書きましたが、実は幕下の相撲が一番面白い。というのは、幕下の力士は月給なし、場所手当だけ。十両に上がれば100万円以上の月給がもらえるのです。つまり、十両と幕下では月とすっぽん、雲泥の差。大銀杏も結えないし、塩も撒けない。だから、幕下こそマジにガチンコ、月給百数十万円を得るため、本当の関取(十両以上の呼称)になるためのサバイバル戦になるのです。

 その幕下力士の件で、今日笑ってしまいました。先場所まで十両にいた照強という力士は、関取の時に手いっぱいに塩を積み上げ土俵に撒いていたことで有名でしたが、今場所幕下に下がってしまいました。その彼は今日、十両力士との取り組みとなり、大銀杏を結い、土俵で塩を撒くことになりました。そこで、どんな塩の撒き方をするのか、小生も含め多くが注目していたと思いますが、彼はたまたま出た十両の土俵では、さすがに大撒きはせず、手一握りくらいの塩撒きでした。

 小生はもともと炎鵬、翠富士、翔猿など小兵力士が大好きなのですが、同じ小兵の照強の今日の振る舞いを見て笑ってしまうと同時に、「こいつもやはり遠慮するのか。うい奴だ」と感心してしまいました。小生、実は、大量塩撒きとか、高見盛のように土俵上でパフォーマンスをする力士は好きになれないのです。そんなことで目立ってどうする。昔大横綱大鵬は塩をちょっとしか撒きませんでしたし、ほとんどオーソドックスな仕切りでした。力士は本来、取り組み以外で目立ってはなりません。それはある種、相手を思いやる謙虚さにも通じると思うのです。 

 上の写真は、ピンタレストで配給された写真。柴犬の子犬は本当に可愛い。