つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

エッフェル塔前の写真とポーズが何ゆえ問題に

 いやー、正直驚きました。自民党女性局のフランス研修旅行で、参加者がエッフェル塔をバックに手を頭にかざした記念写真がそれほど問題になるとは。野党はまさに鬼の首でも取ったように批判したのも異常なら、それにこたえて団長の松川るい参院議員も件(くだん)の写真をSNSから削除したのも驚き。冷静に考えてあの程度の写真にいったい何の問題があるのか、世間はもっと頭を冷やしていただきたい。いかに研修旅行であっても記念写真ぐらいは撮るでしょうし、それがエッフェル塔前であってなぜいけないのか。

 冒頭の写真一枚で、彼女らのパリ行きがなぜ「観光旅行」だと決めつけられるのか。彼女らがSNS上で発した写真を見る限り、代表団はフランス側のカウンターパートと会談し、少子化対策などでそれなりの議論をし、間違いなく成果を上げているように思われます。そのスケジュールの合間に観光地を訪れることはありうるでしょう。せっかくパリまで来たのなら、人と会い、関係施設を視察するだけではもったいない。だれでもそう思いますよね。観光地を訪れ、日本人客の状況などを見、フランスの観光業はどうなっているかを視察するのも当然の流れかと思います。

 で、批判者は件の写真の何を問題にしているのか。エッフェル塔前で撮ったことなのか。研修旅行と言いながら、観光地を訪れたことがけしからんということなのか。その点での小生の見解は前の段落で述べました。パリまで来たのなら、シャンゼリゼ通りとか、ルーブル美術館とか、ノートルダム寺院(これは今修復中か)とか、凱旋門とかと同様に、この有名な電波塔を見に来ても全然おかしくない。せっかくパリまで来て人と会い、施設だけを見て帰るとしたら、その方がむしろ不自然だし、異常です。

 それとも、写真のポーズが問題なのか。「はしゃぎ過ぎ」「やり過ぎだ」という批判か。でも、いかに研修旅行であっても、普通、観光地での写真なら何らかのポーズを取ることはあるでしょう。エッフェル塔を模して手を頭上にかざしたのが大いに問題と言うなら、片手のVサイン程度ならいいのか、両手でハートの形を作るのはどうか。研修旅行なんだから、笑顔などせず、もっとしかめっつらにしろということか。小生に言わせれば、いずれもばかないちゃもんだとしか思われない。むしろ中年女性が「忙中閑あり」ではしゃいでいる写真の方がはるかにほほえましい感じがします。

 豪華な食事の写真も問題になったようです。同行議員の一人がフルコースの料理をSNSでアップしていました。でも、海外の旅先で現地のうまい料理を食べたいというのも誰でもが持つ自然な希望で、多くの海外旅行者はそうしているはず。これを「ぜいたく三昧」などと批判するのはまったく当たらない。それとも、批判者は「お前ら、国の金も入った政党助成金で旅行しているのだから、少しは慎め。マクドナルドのハンバーガーぐらいにしておけ」とでも言いたいのか。

 小生はしみじみ思いますが、国会議員が海外を視察することは絶対に必要です。国際情勢が分からなければ、国家の安全保障の意味も分からない。海外の政治家と交流しなければ、日本の取るべきスタンスが分からないと思います。「世の中に侵略など存在しない」「武器を他国に持ち出してはならない」などといういまだにノー天気な理想論を展開する野党議員はどうでもいいのですが、少なくとも政権を担う与党議員は海外に出て、他国の政治家と顔を突き合わせてしっかりと交流していただきたい。

 もう一度叫びたい、一枚の写真をもって観光旅行だなどと決めつけるな。しかも、ばかなマスメディアがそれに上乗りして問題視し、報道するのは愚の骨頂。女性国会議員も然るべきスケジュールをこなしたのであれば、正々堂々と胸を張り、「正当な仕事を終えた後の息抜きの観光地訪問です」と言い返せばいいのです。

 上の写真は、小生自宅近くの野毛山動物園が夜間も開放しているというお知らせ。下の方は、先日友人を訪ねて湘南・二宮に行った時に駅近くで見かけた花々。