つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

年末にいつも思う、「今年一年何したか」と

 毎年年末になると、いつもしみじみ思うことですが、「今年一年、何をしたのだろう。自分は充実して生きたのだろうか」と。今作成中の2024年年賀状の中に「今年、後期高齢者の仲間入りします」と書きました。ああ、もうそんな歳か、気力、体力がなくなってくるのもむべなるかな、自然の理(ことわり)かなと思ったりします。でもその半面、いや、まだまだ小生にはやり残したことがある、そんな簡単にこの世とおさらばするわけにはいかないという強気も頭をもたげてきます。

 今年一年何をしたかの中で、反省しなくてはならないのが、時代小説の3作目を世に出せなかったこと。もちろん、書いてはいます。でも、筆力不足で出版社側が応じてくれないのです。3作目はエロが強く入った作品で、自分でも忸怩たる(?)思いで書いた部分がありましたが、出版社側は「時代小説でエロははやらない。エロを書くなら、現代小説で」というのです。小生は現代を背景にした小説を書く気はないので、結局あきらめざるを得ないようです。

 やはり、時代小説は、藤沢周平のような人間の心のひだ、琴線に触れるような人情ものがいいのでしょうか。日経新聞掲載の出版社の宣伝広告などを見ていても、時代小説は涙腺を刺激するような作品が主に出版され、売れているようです。確かに、エロでは「琴線」には触れない「金銭」には触れるかも知れませんが…。ということで、エロを主体にしないで、エロのストーリーながら琴線に触れる要素を持ち込んだ作品にしようと努力しています。ただ、歳を重ねると激しい男女愛の感情とは無縁となり、そういう筆致も生まれません。

 今年一年の話に戻します。主にやったことと言えば、旅行が大きいかな。ともかくコロナの最中はどこにも行けなかったので、今年は旅行をしまくりました。3月に沖縄、与那国島に行って日本の最西端を制覇。そして秋には利尻、礼文島稚内に行って最北端も。そのほか、北陸、東北、四国、九州で行ってなかった名所旧跡を走破しました。久しぶりに山登りも。海外旅行は今月の香港だけです。これは香港上海銀行の口座閉鎖という目的があったためで、観光旅行ではないのですが…。

 海外旅行も行きたいのですが、今は昔の1ドル=110-120円時代と比べて円安であるし、世界各地で戦争があるしで、どうも楽しく行く気分にはなれない。誰かが戦争をしている最中に、その隣で遊びまくってていいのかと、ついつい思ってしまうのです。それから、歳を取ると、エコノミークラスで10数時間も航空機の機内に閉じ込められる苦痛に耐えられるのか、をどうしても考えてしまう。世界にまだ見たいところは数多くあるのですが…。「机でアル原(アルバイト原稿)書きながら、夢は世界を駆け巡る」という松尾芭蕉の心境ですか。

 コロナが明けたのですから、本当はもっと山登りもしたかった。ここでも紹介したけど、秋晴れの中での福島県吾妻山系の一切経山登山は本当に楽しかったし、気分爽快でした。簡単な山登りと温泉、これも老人にとっては最高の組み合わせ。来年は最低でも3回くらい行きたいですね。でも最高の思いはやはりまたまた時代小説を世に出すことですか…。後期高齢にならんとしても欲望は尽きません。

 上の写真は、JR池袋駅西口前・芸術劇場付近のイルミネーション。香港時代の仲間との忘年会があったので、久しぶりに池袋を訪ねました。