つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

大谷が好かれるのは容姿だけでない品性だ

 2月に入ってプロ野球のキャンプが始まり、春が近づいてきました。ただ、昨日までの天気は雪模様で寒かったので、日中外には出られない。寝るときには、床に入っても本を読む手が寒いので温風器をかけ、電気を消した後は、頭の方が寒いので、毛の上着を頭に載せて、厚手の羽毛布団にくるまっています。寒さ嫌いの小生としては、もう少しの辛抱。「あと1カ月ちょっとで桜も咲くし」と早くも本格的な春の到来を待ち望んでいます。それにしてもプロ野球キャンプ地の沖縄は暖かそうで、うらやましい。

 国民的な英雄大谷翔平君もアリゾナ州でキャンプに入るようです。驚くことに、先日、ロサンゼルスで行われたドジャーズのファン感謝デーには大トリで出てきたのですが、スタジアム入場のところからテレビカメラが追い、インタビューでは同時通訳付きで最初から最後まで報じられていました。まあ、あれだけ(ホームラン王でMVP)の選手ですから、それもありかなと思うけど、ちょっとやり過ぎの感も。メジャーにいる他の日本人選手も一流ですが、大谷ほどには扱われていないし、ちょっとかわいそうな感じもします。

 小生が「ファン感謝デーの完全中継なんてやりすぎだよ」と言ったら、内人は「大谷なら当然。見ていて気持ちいいもの」と返すのです。小生は、麻生太郎副総裁のように見た目を云々するつもりはないのですが、敢えて言えば、大谷は確かにカッコいいし、笑顔もいい。話し方も優しいし、謙虚であり、掛け値なしに好感が持てます。ほぼ全員が見ていて爽快な気分になると思います。という意味では、テレビ的にも”絵”になる男だし、どんなイベントでも彼が出るなら、放送局は放っておかないのでしょう。

 ドジャーズのキャンプが始まったら、どうなるんだろう。日本のテレビ局も記者もアリゾナの練習場にべた張りするのかな。そして引き続き大谷の一挙手一投足を報じ続けるのかな。それもまた、多くの視聴者が望むことであるなら、宜しいのかも。テレビニュースで殺人事件とは強盗事件とか、交通事故とか、物の値上がりの話とかを伝えられるより、われわれは気分良く見られますから。

 ところで、日本国民が大谷を好むのは彼の背の高さ、容姿、話し方だけではないですね。立ち振る舞い、生き方なども考慮されているのでしょう。日本のすべての小学校に野球のグローブを寄付したこととか、能登半島地震に1億数千万円の寄付をしたとか、ドジャーズで「17」の背番号を譲ってくれた選手の奥方にポルシェをプレゼントするとか、やたら小憎らしい行動に出ます。いかに10年間で1000億円以上の収入を得た人とはいえ、行動のカッコ良さが際立ちます。だれか振付師でもいるのかなと勘繰りたくもなります。

 でも、これも大谷の人間性なのでしょう。人徳なんでしょう。また、日本国民は彼のこうした行動、人徳を承知しているから、テレビで見ていてさらに好感を持つのでしょうね。一方で、後輩の芸人に女性を集めさせ、ケチケチの出費で性加害に及んでいたという”大物芸人”の立ち振る舞いもニュースになりました。この情報を聞くにつけ、人間はいろいろいるけど、なんと好対照な品性なんだろうと思います。やはり、見た目はともかく、品性を大事にして生きたいなと、小生もこの歳になって改めてしみじみと感じました。

 上の写真は、小生自宅近くの野毛山公園の池のサギ。今回は望遠のアップで撮りました。逆さサギになっているところがいい。サギの反対はキザですが、キザでなく、品性、人徳が必要なのかも。