つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

プーチンはスターリン以上の悪辣指導者だ

 昨日、米国のメジャーリーグに続いて日本のプロ野球も開幕しました。ああ、球春到来、もう寒さとお別れだと思うと気持ちも晴れ晴れします。ロサンゼルスの球場も日本のプロ野球各球場も、開幕戦で天気が良かったせいか、大入り満員の様子。小生の家は横浜スタジアムから直線で1キロほどしか離れていないので、鳴り物や歓声が聞こえるほどでした。という賑わいを見るにつけ、何か別の感情も湧いてきます。地球のどこかではまだ戦争しているんだよなー、われわれだけこんな”平和”に酔いしれていていいのか、との感情です。

 関東地方では今日すでに20度を超す気温になっているけど、ウクライナではまだ零度前後でしょう。そんな寒さの中で、塹壕を掘って野ネズミやゴキブリと一緒にロシアのさらなる侵略、さらには領土奪還に備えている。神様はなんとなんとむごい試練を与えるのかと思えてなりません。だからといって、「はい分かりました、ロシア様に降伏します、どうぞ好き勝手にしてください」とも言えない。キーウ郊外ブチャの虐殺を見ても分かる通り、女性はレイプされ、物は強奪され、男は殺される。古来侵略とはそういうものです。だから、「はい、はい」と言って銃を置くことはできないのです。

 少なくとも、独立した主権国であれば、他国の侵略に対しては最大限抵抗し、反撃しなければならない。それは権利であり、義務です。侵略者には相応の対価を与えなくてはならないのです。自国を守らずして逃げることは許されない。ウクライナ側はすでに3万人以上戦死者を出していると発表していますが、ロシアは何も発表していない。英米の調査機関などでは、これまでに30万人近い死傷者が出て、死者は10万人以上だとしています。かつてアフガニスタンに派兵したときには5万人くらいの戦死者だったそうですから、今回の戦争は第2次大戦後、最大の犠牲者を出しています。

 それでも、プーチンは戦争を止める気配がない。いや、逆にこれだけの犠牲者を出した以上、へたに止められない。”成果”なしに戦いを止めれば自らの政治生命を失うからです。本心では止めたくとも止められないんでしょうね。悲しい境遇です。彼は国際刑事裁判所ICC)から逮捕状が出されているので、もうICC加盟国へは出られない。彼自身はこの先どういう未来、将来像を考えているんだろう。最早客観的にウクライナ全土を支配することは不可能。それでもその野望を捨て切れないとするなら、死ぬまで戦い続けるしかないのです。

 ロシアは情報コントロールされ、正常なメディアがないので、死傷者を含めてウクライナ戦争の実態が国民に伝わらない。これも悲しい現実です。最近行われていた大統領選挙だってばかげている。まともな情報がないところで有権者はどういう判断ができるというのか。これは日本の東条内閣のときの1942年に行われ、戦争反対者の候補を認めない翼賛選挙に匹敵します。対立すべき候補者の手足を縛っておいて、選挙に勝った勝ったとはしゃぐ愚かしさはまさに噴飯ものです。

 それどころか、プーチンは自分に逆らう政治家を極寒の刑務所や外国で虐殺してしまうのですから、さらに質が悪い。スターリン以上の悪辣ぶりです。あの偉大な文学や音楽を生んだロシア人の本質ってそんなに醜かったのか。トルストイドストエフスキーチャイコフスキーが今に生きていたら、どう言うのか。でも、よくよく見ると、あのロシア正教のトップの司祭ですらいつもプーチンの隣にいてウクライナへの侵略戦争に賛成しているのですから、ロシア人はもともと好戦的な国民かも知れません。それは隣国であるわれわれにとっては悲しい現実です。

 上の写真は小生自宅近くの野毛山動物園の入り口。下の方は、横浜には他に金沢動物園ズーラシアがあるよという宣伝看板。