つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

オバマ執政への予測再び

 先の日記にオバマについて書いたら、早速「国境なき冷視」さんからコメントをいただきました。ありがとうございます。ご意見の大方について小生も賛意を示します。つまり、おおざっぱに言えば、期待感が強いだけ、オバマは執政に苦労するのではないかと感じています。それが証拠に、就任演説では美辞麗句ばかり並べて、ほとんど具体的な提案をしていないでしょう。これが今後の行く末を象徴しています。
 米大統領は基本的にアメリカのどこかの産業と結び付いていないと立ち行かないのです。たとえば、レーガン軍需産業クリントンはIT産業、ブッシュ父子は石油産業といったように。その点、オバマはバックになる産業資本が見えてきません。黒人やヒスパニックは票は持っていたけど、金はないので支えてくれません。
 オバマフランクリン・ルーズベルトのように、公共事業重視なのはわかります。ですが、この財源確保が難しい。すでにブッシュが大盤振る舞いしているので、新たな財源ねん出のためには諸外国に国債を買わせなければなりません。日本は協力するでしょうが、中国やEU諸国はどうなんだろうか。もし、この辺で十分な財源を確保できないとなれば、雇用拡大に期待していた黒人やヒスパニックは失望するでしょうね。期待が失望に変わることは、最初から期待がなく、得点もない以上に怖い事態です。
 前回にも書いたように、イラクから撤兵し、アフガニスタンに増派するというのも危険。昔から、アフガンには魔物が住んでいて、アレクサンダー大王も、イギリスも、旧ソ連もすべてアフガンで躓いています。アフガンをアメリカの威信表示の場としてのめり込んでいけば、第二のベトナムになることは必至でしょう。オバマのスタッフがその点、どこまで理解しているのか、心配です。
 エマニュエル補佐官はユダヤ人であり、伝統的に民主党ユダヤ人・団体とのつながりが深い。そこで、パレスチナ問題をどう裁くかも難しいところです。あんまり、イスラエルユダヤにシフトすると、半イスラムケニア人を実父、イスラム国のインドネシア人を義父に持つことで、イスラム国の期待感が高いオバマだけに、必要以上の反感を買うことになりかねません。難しい舵取りになりそうです。
 下の写真は、昨年秋の香港旅行の際、みんなで飲茶(ヤムチャ)を食べたときのもの。中心街・金鐘にあるメトロポールという有名な飲茶屋です。香港時代は、山友達と週に一度の割で行っていました。